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2019年08月の記事一覧

東京五輪まであと1年 自転車競技の問題点 -競技場問題-

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東京五輪開催まで1年をきりました。

注目している人は多くはないかもしれませんが、自転車競技は第1回のギリシャ大会から途切れることなくおこなわれています。これは体操・陸上・フェンシングの4競技だけなので、なくてはならない競技といっていいのではないでしょうか。

今大会からBMXフリースタイルが追加され、4競技11種目、男女合わせて合計22の金メダルを競う大会が、開会式翌日の7月25日(土)から最終日の8月9日((日)まで毎日行われます。

 

東京五輪の自転車競技種目

BMX
・フリースタイルパーク(男子/女子)
・レース(男子/女子)

マウンテンバイク
・クロスカントリー(男子/女子)

ロード
・ロードレース(男子/女子)
・個人タイムトライアル(男子/女子)

トラック
・チームスプリント(男子/女子)
・スプリント(男子/女子)
・ケイリン(男子/女子)
・チームパシュート(男子/女子)
・オムニアム(男子/女子)
・マディソン(男子/女子)

—————-

メダルが期待されるトラック競技 男子

強豪国はフランス・イタリア・オランダで、ロンドン大会前後からはイギリスも、かなり力をつけていて今大会も多くのメダルを獲得することが予想されます。加えて、オーストラリア・米国や他の欧州の国も毎大会メダルを獲得しています。テレビで見るとわかるのですが、勝つのは大抵、白人です。

日本はというと、

ロスのスプリントで銅、
アトランタの1kmタイムトライアルで銅、
アテネのチームスプリントで銀、
北京のケイリンで銅

今までにメダルを4つ獲得していますが、残念ながら金メダルはありません。

トラック競技は種目も多く、日本にはプロ選手が2000人以上いるため、一番金メダルに近い自転車競技といえます。一方、ロードやマウンテンバイク,BMXレースはトップ選手との実力差が大きく、入賞できれば快挙といった現状です。

当ブログでも五輪まで関連情報や動向を都度、投稿していきますので、よろしくお願いします。

 

自転車の競技場問題

自転車競技が行われる会場は各種目ばらばらで、マウンテンバイクとトラック種目は東京ではなく静岡でおこなわれます。当初は東京の臨海エリアに期間中、専用のトラック競技施設「ベロドローム有明」をつくると、説明していましたが、希望の党の小池百合子が知事になると、予算問題などを理由にこれを撤回。マウンテンバイクコースも新設されず、あわせて、東京から遠く離れた静岡で、実施することが決まっています。

石原慎太郎が都知事として君臨した時代には「東京ドームの施設を活用した、これまでの常識を覆す斬新でスマートなケイリン」を計画しましたが、残念ながら実現にはいたりませんでした。しかし、このトラック競技施設の建設は非常に重要で、メダル獲得に不可欠なのです。

velodorome

競輪やインター杯があるため、日本国内には50か所ほどトラック競技施設があります。これほど多く施設を保有してい国は、他にはありません。しかし、そのほとんどは1948~52年に造られた施設で、老朽化しています。建物が古いだけでなく、規格まで古く、今の基準では国際大会が開催できません。

日本の競輪場は、屋外のコンクリート製の一周333~500mコースで、雨の中でも競技は行われます。昔は世界大会も同様の施設でおこなわれたのですが、2000年のシドニー五輪以降は一周250mの木製の近代的な屋内競技場でしか実施されていません。この基準の施設が、日本には2011年に建設された静岡の1か所しかないのです。

屋内と屋外、木製とコンクリート製、250mと500mこれだけ違えばもう別の競技です。野球選手にソフトボールをさせているような状態で、選手は実力を発揮できません。この問題は根深いわりにマスコミや自転車業界も無関心です。イギリスも新競技場がロンドンの中心部に建設されたことでメダルが量産され強豪国の仲間入りをし、さらに周辺地区の再開発へとつながりました。競技場がある国とない国の実力差がでるのはどのスポーツでも必然です。

このような状況のなか、千葉の競輪場が改修を発表、500mの屋外バンクから国際基準の250m屋内競技場へと建て替えられることになりました。2020年完成を予定していますが、残念ながら東京五輪には間に合いません。

今のところ関西には250m屋内競技場の建設の予定はありませんが、個人的には舞洲の万博跡地にカジノと併設すれば世界的な観光収入が見込めるのではないかと思っています。

IR運営大手の米MGMリゾーツのCEOは、産経新聞のインタビューで「IRには劇場のほか、スポーツアリーナも開設。国内外から多くのビジネス客と観光客を呼び込む態勢を整える」としています。スポーツアリーナが競輪場として使用できる施設なのかどうかは分かりませんが、近隣のカジノとの差別化、低迷する競輪事業の活性化を考えると「舞洲競輪場」は妙案ではないでしょうか。


※ 日本の競輪の問題に関しては、古川岳史さんという方の「競輪文化」(2018 青弓社)という書籍に詳しく書かれていますのでそちらも参考ください。

keirinbunka

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オーストリアの新素材自転車チューブ「tubolito」

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オーストリアのウイーンで開発された超軽量のインナーチューブ「tubolito」(チューボリート)が日本に上陸ました。

tubolito

独自に開発された革新的なハイテク素材を使用し、通常のラバー製チューブと比較して約1/3の重量、約2倍の耐突き刺し強度・耐パンク性を実現しています。

cycletube

オレンジが印象的で魚肉ソーセージの包装みたいですが、手で触れた感触としてはもう少し硬く海水浴に使う浮き輪ような素材です。製造方法や素材は今のところ公開されてはいません。一体どういう素材なのでしょうか…気になります。

当ブログは2015年から始めていますが、チューブについての投稿は今回が初めてとなります。おそらく自転車チューブの開発というのは他の製品に比べ難しく、革新的な製品が出にくいんだと思います。

ラインナップはフレンチバルブのみで700c、26インチ、27.5インチ、29インチがあり、バルブ長は42mm。700cのみ60mmのロングバルブが用意されています。

 

light weight tube

 

重量は700×18~28cで40gです。
極限まで薄くした0.15mmチューブは23gですが、ディスクブレーキ専用で、リムブレーキには使用できません。

注意点としては、通常のパンク修理はできず、専用の補修パッチを使用しなければならない点です。

本体価格は4300円と驚くような値段ですが、自転車の最大の敵、パンクが半減するなら高くはないかもしれません。(個人的には高いと思う)

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クロスバイクにスタンドはありか、なしか

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数グラムでも軽くしたいスポーツ自転車には、基本的にスタンドは付属していません。しかし、街行くロードバイクやクロスバイクにはスタンドがついている自転車も多く利用されています。完成車販売状態からスタンドがついている車種もありますがこれは例外的な存在で、基本的には後付けとなり、高級車になればなるほどスタンドは付属しなくなり、取り付けもしなくなります。

ママチャリが老若男女に広く利用されている日本の自転車文化においては、スタンドはあって当然、海外のメーカーや自転車文化が異常と映るかもしれませんが、自転車は西洋人が発明し、西洋人が発展させグローバルスタンダードになっています。アジア最大の自転車見本市の台北(台湾)サイクルショーですら、ママチャリは1台もありません。スタンドは別売が一般的です。

 

クロスバイクの4台に3台がスタンドあり 

レース用であるロードバイクやピストバイクにスタンドをつけるのは全くナンセンスだと思いますが、生活用に開発されたクロスバイクには当店でも多くの方がスタンドをつけています。

推奨している訳ではないのですが、販売車の直近の100台をみると、22%はスタンドが付属しているクロスバイクを購入し、54%がオプションでスタンドをつけられています。
つまり、76%の方がクロスバイクにスタンドをつけているということになります。

スタンドをなしは、3割にも満たない少数派ということになります。

 

 

cyclestand
㊤サイドキックスタンド
㊦センタースタンド

 

 

スタンドの種類はセンター型とサイドキック型に大別できます。
完成車状態で付属していない自転車は、どのようなスタンドにするのかを選択できるという考え方もできます。最近は下ブリッヂがセンタースタンドを取付けやすい形状になっていたり、専用スタンドが発売されているものもありますので、わかりにくい方はご相談ください。

スタンドは1500~3000円ほどで取付料も無料です。
付けるかどうか迷ったときは、とりあえず「スタンドなし」で使用してみることをオススメしています。

 

– – –

 

よく売れている代表的なクロスバイクのみ下に記してますのでご参考ください。

 

主なクロスバイクのスタンド

GIANT ESCAPE R3    専用(サイドキック型)別売
GIANT ESCAPE RX3  専用別売
GIANT CROSTAR     専用別売
GIANT  GRAVIER  専用別売

Liv GRAMME  専用別売

FUJI RAIZ  別売(センター型推奨)
FUJI BALLAD 別売(サイドキック型推奨)

GIOS MISTRAL 別売(サイドキック型推奨)
GIOS AMPIO 別売(サイドキック型推奨)
GIOS CANTARE 別売(サイドキック型推奨)

LOUIS GARNEAU  SETTER  別売(サイドキック型推奨)
LOUIS GARNEAU   MULTIWAY  サイドキック型付属
LOUIS GAREAU  CITYROAM  サイドキック型付属

RALEIGH  RFL-S  別売 (センター型推奨)
RALEIGH  CLB  サイドキック型付属

Tern CLUTCH 別売(センター型推奨)
Tern RIP 別売(サイドキック型推奨)

tokyobike 26  センター型付属
tokyobike sport 9s  専用(センター型)別売

RITEWAY SHEPHERD  センター型付属
RITEWAY  STYLES  センター型付属

ARAYA CX  原則取付できません

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鍵や小物を収納できるフレームパッドADEPT「X Frame Pad」

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ADEPTからトップチューブにベルクロで装着できるフレームパッド「X Frame Pad」が発売されます。

xframepad

バンドワイヤー付きの14X17.5cmのナイロン素材のフレームパッドで、軽量でポケット内に小物類を収納することができます。トップチューブの取り付け周囲は10~14cmです。

adept xframepad

ベルクロなので簡単に着脱が可能で、非常に便利です。
ハンドルバーやブレーキレバー先が、トップチューブに接触してしまう構造の自転車はフレーム保護になります。スタンドがない自転車も、フレームにキズが入りやすいのでおススメです。

 

framepad

カラーはブラックとネイビーの2色
重量は35gです。

本体価格は1500円と安いので、アイデア次第では自転車以外にも活用できそうです。

 

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みんな、どこのメーカーの自転車を乗ってるの?【人気ブランドランキング2019】

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大阪にはおよそ600万台の自転車があります。これは東京都に次いで多く、一世帯あたりの保有数も滋賀県に次いで2位と、全国でも非常に自転車が活用されている地域です。
府民としてあまり自覚はないかもしれませんが、「自転車のまち」を標榜する他の都道府県を、数値的には大きく上回り、先進的な欧州の自治体と比べても全く引けを取らない水準です。

英エコノミスト「世界住みやすいランキング2018」で世界第3位。
大阪は文化・環境・交通が、世界から非常に高く評価され、ライフスタイルが注目を浴びています。

サイクルショップ203では、2004年の開業以来長期にわたり、大阪の中心部で自転車がどのように活用されているのかを調査・研究をしています。本年も2か月にわたり、中央・西区にて使用されている自転車(電動アシスト車、メーカー不明の車両、子供車を除く)をローラー調査し、使用メーカーをランキングにしました。

さて、世界屈指の自転車都市大阪では、どのメーカーが人気なのでしょうか。

 

 

| 自転車 人気ブランドランキング 2019

 

第1位 LOUIS GARNEAU ルイガノ 13.0pt
第2位 GIANT ジャイアント 9.4
第3位 FUJI フジ 6.6
第4位 BIANCHI ビアンキ 5.9
第5位 HAMMER ハマー 4.8
第6位 TREK トレック 4.5
第7位 GIOS ジオス 4.3
第8位 ASAHI あさひ 4.1
第9位 BS ブリヂストン 4.1
第10位 TOKYOBIKE トーキョーバイク 3.8

 

 

第1位は昨年と変わらずLOUIS GARNEAUです。ポイントを2.9%伸ばし、2位以下のブランドとの差が広がっています。ミニベロ・クロスバイクを中心に男女問わず幅広く利用されているています。

 
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▲ ルイガノのミニベロ

 

 

TOP3のメンツは昨年と同じで、全国で「サイクルベースあさひ」を展開している㈱あさひのオリジナル自転車、ブリヂストンがTOP10に入りました。太字は当店の取り扱いメーカーです。

 

10位以下

11位 MERIDA メリダ
12位 LEADER リーダー
13位 CANNONDALE キャノンデール
14位 BRUNO ブルーノ
15位 RENAULT ルノー
16位 BROMPTON ブロンプトン
17位 RALEIGH ラレー
18位 FELT フェルト
19位 ROVER ローバー
20位 DOPPLEGANGER ドッペルギャンガー n=392

 

前回12位だったオリタタミ専門のDAHONが29位に大きくランキングを下げました。それと関連性があるのかは分かりませんが、イギリスのBROMPTONがランクインしています。

15位のルノー、19位のローバーは初のランクイン。
一方で、クルマのブランドでは
シボレーが18位→22位、
ジープが16位→24位とランク圏外となりました。
クルマブランドにも栄枯盛衰があるんですね。
ベスト5入りした勝組のハマーは、MTB類型車やオリタタミ車が中心で、他ブランドと比べてタイヤの太い自転車に特化しているという特徴が見られました。

 

– –

自転車産業振興協会によると、約半数の人が自転車を専門店で購入、2006年の調査より6ポイントその割合が増加しているようです。一方でなぜかホームセンターの自転車コーナーで自転車で購入する人が減少しています。

スポーツ車ブランドは専門店や直営店に販売を限定し、ホームセンターとは全く異なるブランド構成となります。各社の戦略の違いや車体の単価、地域による差異もあるので、一括りにランク付けすることに意味はないのかもしれませんが、あまりこのような調査は他では行われていませんので、ご参考ください。

 

 

■自転車の購入先 

自転車店   52.5%
ホームセンター 15.3%
スーパー・SC  14.1%
インターネット 10.1%

(自転車産業振興協会調べ)

 

 

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