Pocket
Bookmark this on Google Bookmarks

例年なら桜も咲き暖かくなってきているシーズンですが、今年はなかなか気温が上がらず気持ちよく自転車に乗るにはまだ肌寒いと感じます。春といってもまだサイクリングシーズンとは言いにくいのですが、4月1日大阪市内で「ジェントルマン ラン」というクラブランがあると聞き、参加者の方にお話を伺ってきました。

gentlemanrun 2017

英国スタイルがドレスコードのこのグループサイクリングは、一昨年までおこなわれていた「ツイードラン」というクラブランの参加者の一部が中心となり開催され、老若男女40人程が各自の自転車で10kmほど大阪市内を走行します。参加証の代わりに「口ひげ」のシールが配られ、朝10時に靭公園をスタート。

「クラブランは4回目、面識はないけど見たことがある顔ぶれ」(30歳代 OL)

 

gentlmanrun osaka

コースは、靭公園→難波→通天閣→中之島→桜宮という勾配のほとんどない道を、軽食を挟んで会話ができるくらいの速度でゆっくり走行。

clubrun osaka

「特にアンティーク自転車が好き、ジェントルマンランは気軽な感じいい」(眼鏡店経営・男性)

筋金入りの自転車マニアもいれば、日ごろから乗り込んでいるロードバイクやミニベロで参加している人もいます。組織されたサイクリングクラブではなく、SNSや口コミで集まった4~5人のグループが4~5個集まった感じで、自転車に乗りながら親睦を深めていきます。残念ながら、桜はまだ咲いていませんでした。

cycleingclub

 


 

■ 英国発祥のグループサイクリング「クラブラン」

英国発祥のクラブランの歴史は長く1860年代にはロンドンを中心にいくつかのクラブが存在し、1888年に空気入りタイヤが発明されると娯楽として自転車が加速度的に普及し、各地に多くのクラブが組織されていきます。レース志向のクラブも存在しましたが、多くは社交的な集まりで、休日などに十数人が集まって会合を行ったり、クラブの歌を作って合唱したりしていました。

当時、自転車は時代の最先端をいく乗り物で、メンバーはおしゃれをして、小ラッパを持ったキャプテンを先頭にクラブ員が集団で走行してで小旅行やパレードなどして親睦を深めたそうです。

最盛期には英国の20人に1人が所属していたといわれているサイクリングクラブも1960年代にはすっかりその姿はなくなってしまったのですが、2005年ロンドン地下鉄テロ以降、英国でも自転車ブームが再び起こり、ツイードジャケットやニッカポッカなどで着飾ったツイードランとよばれるクラブランがロンドンやニューヨークなど世界各地で開催され注目をあびています。

 

tweed run