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2019年も早いもので、残すところあとひと月となりました。

東京五輪を来年に控え、自転車競技のコースの発表や代表の選考も始まり、徐々にムードも盛り上がってきています。今年も様々な自転車関連のニュースがありましたので、少し早いですが1年を振り返ってみたいと思います。


■ サイクルショップ203 店主が選ぶ自転車ニュース 2019

・BEST NEWS 2019

[第1位]国を挙げたサイクルツーリズムへの取り組み

国交省がしまなみ海道等3つの「ナショナルサイクルルート」を発表

国土交通省の自転車活用推進本部は11月7日、自転車活用推進法に基づくサイクルツーリズムの推進策の一環として進めていた「ナショナルサイクルルート」に、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」(茨城県)、「ビワイチ」(滋賀県)、「しまなみ海道サイクリングロード」(広島県、愛媛県)の3ルートを認定したことを発表した。本部長である赤羽一嘉(かずよし)・国交相は認定された3ルートについて「国としてPRをサポートする」と意欲を示した。(サイクリスト 11月7日)

biwaichi

 

 

[第2位]米 ウーバー社 フードデリバリー「Uber Eats」サービス拡大

Uber Eatsが4年で流通総額8700億円、課題山積でも急成長

Uber Eatsは2015年、カナダのトロントでサービスをスタートした。わずか4年で流通総額は80億ドル(約8700億円)、稼働レストラン数は22万店を超えるという(いずれも2018年実績)、世界最大のフードデリバリーサービスに成長した。

日本では2016年9月にサービスを開始。東京2区の150店舗からはじまったが、1年後には1000店舗、2年後には3500店舗、3年を待たずに1万店舗を超えるまでに成長している。

さらに、今年10月には消費増税があったが、食品のテイクアウトやデリバリーは軽減税率の対象となり、税率は8%に据え置き。デリバリーの需要はさらに高まるという予測もある。Uber Eatsにとっては本来であれば追い風となるタイミングだ。(DIAMOND online 10月18日)

 

 

[第3位]札幌 自転車盗犯人逮捕 ダイヤル錠を開錠し「ジモティー」で売却

高級自転車盗み「ジモティー」で売却か…「ダイヤル錠」下1ケタのみ変更は危険

海外ブランドの高級自転車を狙って盗みを繰り返し、中古品などの情報を扱うインターネット掲示板「ジモティー」で売却していたとして、北海道警札幌西署は近く、札幌市中央区の男を窃盗などの疑いで札幌区検に書類送検する方針を固めた。同署は、男が「ダイヤル式」のチェーンロックをかけていた自転車を中心に狙っていたとみている。

男は、ダイヤル式のカギがかけられた自転車のほか、無施錠の自転車を中心に盗んでいた。道警によると、ダイヤル式のカギは、数桁の数字を組み合わせないと解錠が出来ない仕組みだが、利用者の中には、カギの開け閉めの手間を省くため、下1桁の数字だけをずらして施錠する人が多いという。

男はこうした事情に目をつけて、ダイヤル式のチェーンロックがついた高級自転車を物色。解錠した自転車を自宅に持ち帰り、「ジモティー」に「必要な方いますか」などと出品して購入者を募り、売却していた。(読売新聞 11月28日)

 


 

 

・ ワースト NEWS 2019

 

 

[第1位]シェアサイクルバブル崩壊

注目の新分野として多くの企業が参入するシェアリングサービス。だが、連日のように各社が新サービスを発表する裏で、撤退も相次いでいる。自転車シェアはその典型だ。
街中に設置された自転車を好きな場所で借り、好きな場所で返せる仕組みで、中国から世界へ広がり、2017年の段階ではDMMも参入を検討していた。

が、18年に入り、業界のけん引役的な存在である中国の「摩拝単車」を買収した中国ネット出前サービスの美団点評が、海外の自転車シェア事業を大幅に縮小。美団の18年12月期の業績は2兆円近い最終赤字に沈んだ。競合の「ofo(オッフォ)」も、中国事業の経営不振を理由に日本から半年で撤退した。利用者が増えるほど自転車を町中に配置するための手間やコストが増え、採算が合わなかったという。

ofoは日本で大津市や和歌山市などと自転車シェアを展開していたが、いずれも現在はサービスを停止。DMMも既に参入を断念している。(日経ビジネス 6月21日)

ofo osaka

 

 

[第2位]なんばCITY 壮年自転車サークル「ファントム」暴走事件

南海電鉄難波駅(大阪市中央区)に直結する商業ビルで、自転車で集団暴走する様子を写したとみられる動画がツイッターに投稿されていたことが13日、わかった。数台の自転車が通行人の間を前輪を上げながら走行。南海は施設内の防犯カメラで暴走行為を確認しており、大阪府警事実確認を進めている。

南海によると、暴走があったのは同社が運営する商業施設「なんばCITY」の本館1階。12日午後11時ごろ、数台の自転車が施設北側から進入し、約2分間にわたって暴走する様子が防犯カメラで確認された。施設内での自転車の走行は認められていない。

当時、施設の店舗は閉店していたが、直結する難波駅では電車は運行中。通行人もいたが、けが人や施設の破損はなかった。「非常に危険で悪質な行為。強い憤りを覚える」としている。

同じ施設では今年7月にも同様の集団暴走が少なくとも2回あったという (産経新聞11月13日)

 

[第3位]シニアドライバー問題  池袋「上級国民」あて逃げ事件

東京・池袋の事故現場では19日午後、ごみ収集車が横転し、車の部品や真っ二つに割れた自転車などが散乱していた。「100キロぐらい出ていた」「ドカンと衝撃音がした」。目撃した通行人らは驚いた様子で当時の状況を語った。
ごみ収集車はフロントガラスが大破し、ヘッドライトがつぶれていた。周囲には通行人のものとみられるバッグやペットボトルがあり、約10メートル先には前方部分が大きく破損した乗用車も。消防隊員は慌ただしく救命活動に当たった。
横断歩道を渡ろうとしていた浜松市の男性会社員(50)によると、乗用車は赤信号を無視して猛スピードで突っ込んできた。強い風圧を感じて顔を上げると、目の前で高齢男性がはねられ、うつぶせに倒れた。「100キロぐらい出ていたのでは。自分も巻き込まれたかもしれず、鳥肌が立った」と振り返った。
乗用車はそのまま走り去り、交差点でごみ収集車に衝突するなどして停止した。(時事ドットコムニュース 4月19日)

 

 

 

 


 

ベスト NEWS第3位の読売新聞の記事は、自転車盗の逮捕という事件より「ダイヤル錠の下1桁だけをずらす」という手口を紹介し読者に注意喚起を促し、「ジモティー」というサイト名を臆せず公表していて、非常によい記事に思いました。普通なら自転車盗は多すぎて、報道すらされません。実名報道により「ジモティー」の運営も犯罪の温床とならないように何らかの対策が必要とされることでしょう。

ワーストNEWS第1位の「ofo」の撤退の報道は知れば知るほど面白い。中国発の新興ビジネスとして注目を浴び、その絶頂にはGIANT買収までも示唆した同社が、なぜ自壊したのか。そこには配車サービス中国大手「滴滴(DiDi)」そして、孫正義率いるソフトバンクの投資資金をめぐる人間模様がうかがえる。あまり突っ込んだ取材をしているメディアがないようで残念ですが、特に経営学や投資の勉強をしている人には、すごく為になる事象だと思います。熱心に取材をされている方が数名いらっしゃるみたいなので、是非、真相を追求していただきたいと思っています。

 

年末は12月29日が最終営業日となります。
特に年末年始は物流の混雑が予想されますので、ご注文の際はあらかじめ余裕をもってご注文お願いします。