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TAG: 自転車文化センター

天王寺動物園「戦時中の動物園展」チンパンジーのプロパガンダ

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日本国内の自転車産業の中心は大阪です。それは敗戦直後から現在に至るまでそうなんですが、戦後自転車産業史を見てみると、東京は東京で全く別の盛り上がり方をすることがあります。

ようやくスポーツ自転車というものが一般普及を見せ始めた1965(昭和40)年、東京を中心としたハンドメイドスポーツ自転車専門の7社が「東京セブンメンバーズ」という団体を結成し、各自のブランドの責任において、1丸となりサイクリング自転車の普及に乗り出します。

 

エバレスト:土屋製作所
ホルクス:横尾双輪館
ゼファー:東京サイクリングセンター
ダザイ:パターソンズハウス
トーエイ:東叡社
アルプス:アルプス自転車工業
サンノー:山王スポーツ

 

 

関西では部品メーカーの団体JASCAグループが結成され、交流が盛んになり、ひたひたと勢力を拡大する体制が整い始め、対する東京セブンメンバーズは新しい自転車のアイデアを一般公募するなど奇策を展開、その後のサイクリング車黄金期のきっかけを作りました。

そのうちの1社、パターソンズハウスを手掛ける太宰茂秀氏は1927年生まれ、59年に自転車部品の輸入を開始、自転車文化センター資料収集委員や日本サイクリング協会委員やメーカーの顧問などを兼任し、自転車店も運営していました。獣医の家庭に育ち博識で、著書に「自転車の整備と組み立て」(八重洲出版)・「自転車専科」(山海堂)があり、専門誌でも精力的に執筆してました。

 

「サルの自転車を作成して欲しい、東京都からの依頼だ」

 

ある日、太宰氏は父親から奇妙な依頼を受けます。
動物愛護団体から大目玉を食らうと一度は固辞したものの、「どこに行っても断られる」という動物園からの再三にわたる依頼に断り切れず、太宰氏は上野にサルの採寸に出向きます。

 

dazai cycle
サル用自転車「Velo WING」 自転車文化センター所蔵 (2020年1月撮影)

 

「大変も大変、頭が変になりそう」

 

苦労の末、太宰氏はサイドカー付きのサル用の特注自転車を2台作成。
ペダルは丸い形、幼児用自転車や乳母車の部品を使い、ギアはサイクルポロ用の20Tの固定ギアを使用。そして、サルが自転車の練習をする姿がニューサイクリング誌(1967.1月号)の表紙を飾ると大きな反響がありました。

 

monkey magazine
太宰氏作成の自転車を乗るチンパンジーの表紙 「ニューサイクリング」1967年1月号

 

 

しかし、サル用自転車というのはこの上野の2台以前より前になかった訳ではないようなのです。実際、太宰氏も同誌にて「数年前に丸都で作ったサル用自転車に乗らせて寸法を取る事にした」としています。

一体いつ頃からサル用自転車というものがあるのかはよく分かりませんが、大阪の天王寺動物園では戦時中にチンパンジーの猿回しをプロパガンダとして利用、そして自転車にのる曲芸を披露していたようです。

 

tennouji zoo

 

天王寺動物園は1915年、日本で3番目の動物園として開園。チンパンジーは規模を拡大した32年から飼育され、自転車に乗るほかに、馬やゴーカートも乗りこなしたそうです。現在、同園では動物に芸を仕込むことは一切しておらず、自然環境に近い状態で飼育されています。霊長目も多く飼育されていてチンパンジーの他にも、国内で唯一、ドリルという強面の大型サルを飼育しています。芸ではないのですが、このドリルは「バイバイ」と言いながら手を振ると振り返してくれます。

 

lion

 

ただ、近年では入場者の減少などで運営の維持が困難となり、経費の掛かるゾウやコアラなどの姿が園から消し、動物のいないオリが目立つ寂しい状況に陥っていました。再生に向けて、ビジネスパートナーの公募や一般へ寄付を募ったり対策をしてきましたが、21年4月運営が大阪市から独立行政法人へと移管されました。

 

再生計画の一環として園の中心に新しい施設「TENNOJI ZOO MUSEUM」が完成。7月27日から8月29日の期間「戦時中の動物園 ~Our Wars,Not Theirs.~」と題して企画展が開催され、第二次世界大戦中の同園で殺処分された動物のはく製や当時の写真などが展示されています。

 

戦争に加担しなければ殺される ⁻
国家総動員の状況下、笑顔のない観衆を前にサルはまさに決死の覚悟でペダルを踏んで戦意を高めました。ブログの公開が遅れ、特別展はすでに終了してしまっていますが、新施設には、はく製や骨格標本が美しくディスプレイされている小さな博物館になっていて、自由に読める動物関連の書籍やきれなトイレもあり、新体制の革新的な姿勢を感じました。

 

monkey cyclist

 

天王寺は、梅田・難波に次ぐ大阪市でも屈指のターミナルで、近年ではあべのハルカスやキューズモールなど再開発され「住みたい街」ランキング上位になるなど賑わいがみられます。天王寺動物園はハルカスから天王寺公園内「てんしば」を通りすぐの好立地にあります。普通、動物園というところは多くの見物客を集める施設であると思うのですが、天王寺動物園はむしろ周囲に比べてひと気がなくなり、昭和のすたれた場末感が漂います。

園の西側は、通天閣がある新世界地区でコロナ前は多くの観光客で賑わい活気があり、間に位置している動物園が、新世界とハルカス周辺とのコミュニティを断絶するような存在になってしまっているのです。

 

zoo zou
老衰のため死亡した天王寺動物園のアジアゾウ (2014年撮影)

 

現在「てんしば」があるゾーンも数年前まで動物園と同様に有料だったのですが、全面リニューアルを機におしゃれなカフェやレストランが出店する誰もが楽しめる芝生公園に生まれ変わりました。動物園内に新設された「TENNOJI ZOO MUSEUM」は「てんしば」のような雰囲気があり、運営交代の期待感が高まりました。

 

厳しい財政事情があるなら、ほとんどの大都市が実施している公営競技を大阪市はなぜ主催しないのでしょうか。当ブログでは繰り返しになりますが、本当に理解に苦しみます。働きもせずに「金がない」といっているようなものです。

 

– –

 

2021年10月、いよいよ千葉市「千葉JPFドーム」にて、250mの新しい競輪が始動します。この新しいドーム型の競輪場がある千葉公園は、中央図書館などが所在する市の中心部にあり、天王寺公園に似ています。

 

chibacity 250
2021年10月完成予定の「千葉JPFドーム」完成予想図 (千葉市ホームページより)

 

前回の投稿で書いた通り、17年に自転車活用推進法が施行され、地方公共団体は「自転車競技のための施設の整備」を推し進めていかなければなりません。動物のいないオリを設置しているスペースがあるのなら、千葉市の様に競輪場を誘致し、その収益金で園を運営すれば、ユーカリ代が払えないなどとコアラの口減らしをする必要なかったのではないかと本当に残念でなりません。

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徳島県立近代美術館 特別展「自転車のある風景展」

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徳島近代美術館で開催中の特別展「自転車のある風景展」を見てきました。

art scence with bicycle

南海・なんば駅から南海本線で終着駅の和歌山港駅へ、そこから南海フェリーに乗船し約2時間。目的地の徳島県立近代美術館は、徳島の中心部のJR徳島の南西約3kmほどの「文化の森」と呼ばれている山すその一角にあります。

tokushima

気温35度。
強烈な日差しと暑さですが、徳島初上陸ということで昼食に名物の徳島ラーメンをいただき、美術館に向かいます。

tokushima ramen

なぜ、市の中心部ではなく、わざわざ公共交通機関で行くことが難しいこんな離れた場所にあるのか理解に苦しみますが、田園風景の中に新興宗教の施設のような大きな建物が見えてきました。

bunkanomori

特別展は2021年9月5日まで開催され、入場料は大人900円。常設されているピカソの絵画やイサムノグチの彫刻、地元のアーチストの作品なども併せて見ることができます。支払いは現金のみで、クレジットカード等は使用できません。ちなみに、鉄道・バス・タクシー、ラーメン屋、自販機にいたるまで県内の支払いはすべて現金しか使用できませんでした。

tokushima muse

展示は4部構成

第1部 自転車誕生
第2部 自転車とオリンピック・パラリンピック
第3部 自転車と美術
第4部 自転車とデザイン

料金を支払い入場すると私以外入場者は見当たらず、ゆっくり展示物を見ることができました。

ordinary

第1部は当ブログでも度々紹介している堺の自転車博物館所蔵の貴重な欧州のクラシック自転車が展示。撮影はここまでで展示室内は撮影禁止でした。

ちょうど五輪開催日時と重なるためか第2部は五輪の使用車や記念資料が展示され、この辺りまでは、美術館というより博物館といった感じです。

tokyo 1964 olympic
▲1964東京五輪 自転車競技ロードのゼッケン  自転車博物館にて2020年に撮影

美術館らしくなるのは第3部で、
展示は4つのテーマに分けられていて

①自転車とポスター
②明治・大正・昭和の日本の作品
③20世紀 モダンアート
④自転車写真

となっています。

自転車文化センター所蔵の欧州の販促用ポスターと京都工芸繊維大所蔵の京都競輪場(通称:宝ヶ池競輪場)のポスターが個人的にはこのパートの最大の見どころのように思います。

特別展の目録が店にありますので、見たい方はご用命ください。

cycling art book
▲シンプソンのチェーン (1900年) (目録の背表紙)

第4部は再び自転車の展示になり、個性的なハンドメイドのスポーツ自転車が中心となっています。展示の自転車は合計で20台ほどでしたが、私はここにあるほぼすべての自転車を今までに見たことがあったので、見せ方を含めてとりわけて特別な印象はなく、予定より短い時間で会場を出ることとなってしまいました。

cherubim hummingbird
▲ 今野真一作 ケルビム「ハミングバード」(2012) 茅ヶ崎美術館にて2017年に撮影

mobius
▲ 栗田秀一作 メビウス「カヴァイシャスフレーム」(1995年頃)  自転車博物館にて2017年に撮影

2021年9月17日から11月23日は八王子市夢美術館にて、同じ内容の展示会が引き継がれる予定となっていますので、関東圏の方はぜひ行ってみて下さい。

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自転車文化センター「競輪の魅力展」

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東京・目黒の自転車文化センターで開催中の「競輪の魅力展」を見てきました

keirin miryoku

 

自転車文化センターは、財団法人日本自転車普及協会が運営する総合施設で、希少な自転車や関連文献の管理や研究をおこなっています。定期的にテーマ展示をおこなっていて、一般の人も自由に内覧できる施設となっています。

 

stratos

2021年6月18日から「競輪の魅力展」と題して、テーマに沿った歴史的な競技車両の現車が展示されています。自転車には説明パネルが添えられ、競輪や自転車に関心のない方でも分かるようになっています。

 

bullet  keirin

当ブログでは、数回にわたって廃止になった関西の競輪場について投稿しましが、主役である肝心の使用機材については殆ど触れていませんでした。センターではとりわけフレームの製作者である「ビルダー」と言われる人(または事業者)にスポットをあて、製作年代などの車両の特徴と合わせて紹介していました。

 

everest tsuchiya

競輪は戦後間もない1948(昭和23)年に福岡県の小倉競輪場で始まりました。発足当初から現在同様に着順を予想するギャンブルで、レースは主に「トラックレーサー」と言われる変速のないスポーツ自転車で行われ、現在でもこのタイプの車両が使用されています。

 

katakura silk

運営は自転車競技法に基づいて地方自治体が主催し、公益財団法人JKAが統括しています。

競技法では
① 自転車産業の振興
② 体育事業その他の公益の増進
③ 地方財政の健全化
上の3点を主な目的とし、国内では例外的に賭博行為が合法化されています。

 

builder

 

使用機材の審査は厳格に行われ、フレームは国内の26ヶ所の登録事業者が製作したものに限定されています。事業者はパナソニックやブリヂストンなどの大規模な企業から、職人が腕を振るう町工場までありますが、その多くが関東圏に集中しています。近畿圏はどちらかと言えば構成部品の登録事業者多いのですが、大阪と京都に合計6事業者が現役でオーダーを受けているようです。

 

giro

本日からオリンピックもトラック競技が始まりましたが、日本代表は現役バリバリのプロ選手が出場し、メダルが期待されています。五輪では日本代表は、普段とはまた違うブリヂストン製のカーボン製の特製車両にまたがり熱い戦いを見せてくれます。残念ながら観戦はできませんが、NHKのインターネット放送があるみたいですのでそれを見て応援したいと思います。

 


 

 

自転車文化センター

  • 〒141-0021 東京都品川区上大崎3-3-1 自転車総合ビル1F
  • Tel. 03-4334-7953
  • [開館時間] 11:00〜15:00 [時短営業中]
  • [定 休 日] 月曜日(祭日の場合は翌平日)・年末年始
  • [入 館 料] 無料

 

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自転車文化センター「働く自転車展」を見てきました

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東京・目黒の自転車文化センターで開催中の「働く自転車展」を見てきました。

workingbike

自転車文化センターは財団法人日本自転車普及協会が運営する総合施設で、希少な自転車や関連文献の管理や研究をおこなっています。定期的にテーマ展示をおこなっていて、一般の人も自由に展示車や資料を閲覧することができます。

bicycleculturecenter

2019年12月18日から「働く自転車展」と題して、所蔵されている自転車が数台展示されてました。様々な業種により多目的に利用される自転車をその時代背景を交え、パネルで分かりやすく解説されていました。

work cycle

写真を撮ってきましたので、展示車の一部を紹介いたします。

 

 

① 荷物運搬用三輪自転車
workingcycle
荷物運搬の為の三輪自転車は明治から大正期にかけて業務用として利用された。大正中期以降はリヤカーが登場し、ハンドルの前に荷を置くタイプは衰退していく。

 

 

 

②RALEIGH 「オール・スチール・バイシクル」raleigh 1965
1888年にフランク・ボーデンがイングランドのノッティンガムの自転車工房を買い取りRALEIGHを設立。ハンドルを動かしても、バスケットがふら付かない設計で、現在でもヨーロッパの移動商店として街角で見られる。

 

 

③ 警視庁警官用自転車police bike
主に駐在所や交番にパトロールや警察活動の移動手段として使用されている自転車の最新モデル。市販のママチャリに近いが、両フォークサイドに「停止用指示棒入れ」など警察官用の特別仕様となっている。

 

 

④ 郵便配達用自転車postman cycle
実用車をベースにハンドル幅を広くとるなど郵便物や小包を運搬しやすいようにカスタマイズされている。昭和63年製の展示車は、フレーム・キャリア・チェーンケース・ドロヨケがシンボルカラーの赤色に塗装されている。

 

 

⑤ 安藤自転車「威力号」storyteller bike
戦後まもない1950年代の大ヒット車。当時の典型的な荷物を運ぶ自転車として、子供たちの食べるお菓子や紙芝居の道具を乗せた箱を乗せ移動した。車重は30kg以上、荷台に50kgほどの荷物を載せて運ぶことができる。

 

 

 

⑥ ロバートホーニング「車いす付き自転車」roberthhoning
1989年、ドイツ製の車いす付き自転車。スピードを上げても安定走行が可能で、介助用品というよりサイクリングを楽しむというレジャー用品にみえる。

 

 

⑦Nihola「Cigar Family」nihola
デンマークのママチャリ(?)。日本のように自転車が進化したのではなく、荷物運搬用台車やベビーカーの変形。運転にしにくく、値段も高額。大きすぎて日本では道路交通法違反になるため、歩道を走行できません。

 

 


 

 

自転車文化センター

  • 〒141-0021 東京都品川区上大崎3-3-1 自転車総合ビル1F
  • Tel. 03-4334-7953
  • [開館時間] 9:30〜17:00(最終入館16:45)
  • [定 休 日] 月曜日(祭日の場合は翌平日)・年末年始
  • [入 館 料] 無料

 


 

偶然にも、現在配布中のフリーマガジン「CYCLE」no.44が同じような特集をして、あわせて読むと面白いのではないかと思います。

freepapar cycle

同紙は、11年前にも「はたらく自転車」の特集をしていて、この先10年は、「カーゴバイク」が定番化しそうであるとしています。また、2016年に上陸した「Uber EATS」が、東京や大阪など全国7都市で展開され拡大していることから、特に「運ぶ」というキーワードに注目しているようです。

 

<冬号の特集>

21世紀のはたらく自転車

● 手書きマップをつくろう!
● レポート「必ず行きたい自転車銭湯」千鳥温泉
● 七つの渡し船を巡るポタリング
● 遠のり近のり 和歌山県 有田

バックナンバーも無料配布しています。
ご用命ください。

no40 あり
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自転車文化センター「世界の自転車展」

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東京・目黒の自転車文化センターで開催中の「世界の自転車展」を見てきました。

world cycle

自転車文化センターは財団法人日本自転車普及協会が運営する総合施設で、希少な自転車や関連文献の管理や研究をおこなっています。定期的にテーマ展示をおこなっていて、一般の人も自由に展示車や資料を閲覧することができます。

2018年12月5日~3月3日は「世界の自転車展」と題して、所蔵されている自転車が30台程展示されてました。文化背景や歴史などの説明パネルと共に、各国を象徴するような個性的な自転車が一同に展示され、世界中で広範多岐にわたって活用されている自転車の魅力を堪能できるテーマ展示となっていました。

写真を撮ってきましたので、展示車の一部を紹介いたします。

① WESTERN FLYER   アメリカ 1990年usa cruiser
マウンテンバイクやBMXを考案した自転車大国アメリカ。クルマ社会といわれるが、自転車も日常使用やレジャー、シェアサイクルなど広く使用されている。展示車は1990年製造のクルーザータイプの自転車。

 

BT  オーストラリア 2008年australia trackbike
オーストラリアのトラック競技用自転車。オーストラリア製の自転車は5大会連続同国選手にメダルをもたらすなどオリンピックでも活躍している。

 

 

BIANCHI  イタリア  1989年頃

bianchi
政府統計ではイタリアには100万人以上のサイクリング愛好家がいるそうだ。その歴史も深く、マージ、コルナゴなどの名匠やコッピ、パンター二などの名選手、変速機メーカーのカンパニョーロ、自転車レース「ジロ・デ・イタリア」など語りつくせない。展示車は老舗メーカーBIANCHIの1989年製の50年代のツーリング車のレプリカ。

 →【参照】自転車博物館「イタリアン自転車展」(2017年特別展示)

 

④ メーカー不明  タイ 1980年代thai cycle
自転車タクシーが人気のタイ。自転車は高価で個人への普及はあまり進んでいない。最近では路面が走りやすく整備されてきているため、日本から輸入された中古品を改良して乗っている人もいる。展示車は1980年代のメーカー不明の自転車。詳細はよくわかりませんが1980年に自転車を内製できる工業力があったようだ。

 

 

BSA イギリス 1960年代bsa cycle
小銃製造会社BSAは1870年から自転車部品の製造をはじめ、1973年まで自転車を製造した。イギリスは日英同盟以後は日本との貿易がさかんになり、日本の自転車産業に大きな影響を与えた。展示車は日本のママチャリを思わせる女性用自転車。

 

⑥ TRIUMPH RALEIGH  イギリス 1959年頃raleigh traiumph
イギリスの自転車工業は早熟で1887年にRALEIGH(ラレー)が誕生、1889年にはTRIUMPH(トライアンフ)が自転車の製造をはじめ、世界のスポーツモデルをけん引します。しかしながら、1950年代頃からイタリアンタイプがトレンドとなり、自転車産業が衰退し、政府主導のもと統合されていきます。2000年以降はクリス・ホイやマーク・カヴェンディッシュなど多くのアスリートを輩出し、ロンドン五輪では多くのメダルを獲得しました。

 

MONTAGUE  台湾 1989年taiwan mtb
アメリカの下請けとして1970年代から自転車を製造していた台湾は現在では輸出大国となっている。GIANT、MERIDAのような大きな企業だけでなく、部品メーカーも多い。若者の間では「環島」(ホワンダオ)という台湾一周自転車旅が儀式のようになっている。展示車は米国MONTAGUE社のOEM生産の1989年製マウンテンバイク。

 

PEUGEOT  フランス 1897年 peugeot cycle
ペダル付き自転車の発明や100年を超える伝統をもつロードレース「ツール・ド・フランス」などフランスは世界の自転車の発展に最も影響を与えた国である。1882年から自転車の製造をはじめたPEUGEOT(プジョー)は同国を代表する自転車メーカーである。展示車は仏軍仕様のオリタタミ自転車。

 

VELIB フランス 2007年velib
昨年あたりから日本でも見られるようになったシェアサイクルもフランスでは10年以上前から採用されている。ミニコンピュータ搭載で利用者の使用距離や使用時間、故障の感知まで中央管理センターに送信できる仕組みになっていて、1400箇所の駐輪施設から24時間いつでも利用できる。

 

GAZELLE オランダ 2010年gazelle cycle
人口ひとりあたりの自転車保有率1位で「自転車王国」といわれているオランダ。国内中に自転車専用道が網の目のように配置され利用環境が整備されている。スポーツ自転車のほか、ママチャリに似た「ダッジバイク」という自転車や運搬用自転車など幅広く活用されている。展示車は幼児乗せ自転車。自転車の大きさには制約なく、2人乗りも合法である。

 

 

 

⑪ BRAINE-CONTE ベルギー 1906年tandemcycle
ベルギーもオランダ同様に自転車推進政策を推進していて、自転車道が広がっている。自転車競技も盛んで、名選手エディ・メルクスは史上最強の選手としてロードレースやアワーレコードなどで数々の記録を残した。展示車は1908年のオリンピックで実際に使用されたタンデム車。

 

⑫ メーカー不明 日本 1877年ordinaly japan
日本は1970年前後から「ママチャリ」や小径車が広く普及。ご存知のように、女性も男性同様に自転車に乗る習慣があり子育てやショッピングに活用されています。シマノをはじめ自転車企業も多く存在します。また戦後に始まった競輪は2000人を超えるプロ競技選手を国内に抱え、登録選手の中野浩一は1977年から世界選手権10連覇という偉業を達成しました。展示車は、現存する最古の日本製自転車。前輪駆動の鉄製フレームの自転車で、鉄枠をはめた木製車輪がついています。東京・調布市の自転車店の若主人が、1958年にチン(犬)と交換して手に入れたと「サイクルスポーツ」誌の1974年11月号掲載されています。

 


 

bicycle culture center

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