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2015年02月の記事一覧

人間工学を追及したクッション性抜群のグリップ ERGON GE1

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マウンテンバイクの世界王者も使用しているグリップメーカーERGONから、人間工学を追及し高いグリップ力と疲労軽減の両立した「GE1」グリップに鮮烈なピンク色が登場しました。

ergonge1

乗車時に前傾姿勢になっているスポーツ自転車で、手首や手のひらに疲労を感じたり、ポジションが決まらない方は一度試してみてください。グリップを変えるだけで、前傾姿勢も苦にならなくなる場合があります。実際に使用したことがあるのですが、ERGONのグリップは一般的な円筒形のグリップとは使用感が全く違います。

握りやすさの秘訣は下図の二重構造にあります。

GE1

①手の回転に逆らうように配置された素材によりグリップ力が向上。
②親指への圧力を分散する形状。
③グリップコアのへこみにより手のひらのあたる部分のクッション性を確保。
④グリップコアにカットを設け、小指側によ優れたクッション性を確保。

 

長さは134mmで重量はペアで120g、カラーは5色です。
女性や手の小さい方向けのスリムタイプも製造しています。
本来はマウンテンバイクの長距離レース用に開発されたグリップですが、街乗り用にもいかがでしょうか。

自転車のグリップは製造のしやすさやコストが優先され、ERGONのように本当に使いやすさを追及しているメーカーは実に少ないという悲しい現状です。

 

 

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新家工業と新家熊吉の軌轍

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日本で唯一自転車のリムを生産している会社があります。

araya

新家工業。

大阪・南船場に本社があるこの東証一部上場企業の起源をたどると、100年以上前の北陸・加賀の山中温泉にたどりつきます。

大阪からサンダーバードで2時間。石川県の南西部福井県に接する加賀市。特急停車駅の加賀温泉駅からバスに乗り百万石の田園風景を20分程走ると、モヤかかった山に挟まれた渓谷に沿うよう形成された温泉街「山中温泉」につきます。温泉街の入れ口付近になると電柱広告に「アラヤパイプ」「アラヤリム」と交互に現れ、しばらくするとリムを生産する山中工場が見えてきます。

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新家工業は戦後の混乱からいち早く再建するため創業者の出身地でもある石川県に山中工場を操業させます。精密な技術が必要な自転車パーツの製造に山中漆器、九谷焼などの伝統工芸で培われた職人技がいかされました。

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1946(昭和21)年に完成車の生産を始めると、敗戦で焦土化し交通手段が乏しかった時代に移動目的で自転車が売れ「2台に勝る1台」といわれ高く評価されました。1982(昭和57)年には日本で初めてオフロード用自転車マウンテンバイクの量産に成功し世界にその名を知らしめることになります。

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近代化した工場に労働者が集まり加賀の地場産業として成長。大同工業や新家銀行(現在の北陸銀行)の礎を築いた創業者の長男の新家熊吉は初代加賀市長に選出され現在でも地元の名士として崇められています。

 

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