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先日、シマノの時価総額が上場来高値を更新したことがニュースになっていました。
スズキや日産といった自動車メーカーやJR西日本や東急といった鉄道を時価総額で抜きさったことは、コロナ時代を象徴である、といったような論調でした。

 

「シマノの自転車、くださーい」

 

シマノは自転車の部品メーカーで「シマノの自転車」というのは残念ながら存在しません。もともと自転車は分業制でタイヤはタイヤメーカー、サドルはサドルメーカーが作ります。シマノは変速やクランクなどのギアメーカーです。企業が大きくなり、ギアだけでなく車輪やペダル・自転車ウェアなども製造するようになりましたが、フレームは製造しないことから「自転車界のインテル」といわれ、ほとんどの自転車メーカーにインストされています。スーパーで売っているような安いママチャリからオリンピック選手が使用するマウンテンバイクまで網羅していて、シマノのどのグレードを選択するかで自転車の性能が決まるといっても言い過ぎではないのです。

メーカーが多すぎて、迷う

一方で、フレームメーカーは数多く存在します。「どこのメーカーの自転車か」というのは、このフレームメーカーのことをいいます。多くのメーカーが林立し、競争状態になっていて購入するのを迷ってしまいます。

靴はナイキ、服はユニクロ、腕時計はカシオとこだわっていても、自分の乗っている自転車のメーカーがわからない(ノーブランド)という人もいることでしょう。また、みんなどんなメーカーの自転車を乗っているのでしょうか。

サイクルショップ203では、2004年の開業以来長期にわたり、大阪の中心部で自転車がどのように活用されているのかを調査・研究をしています。本年も4か月にわたり、中央・西区にて使用されている自転車(電動アシスト車、メーカー不明の車両、子供車を除く)をローラー調査し、使用メーカーをランキングにしました。

自転車の購入の参考にしてみてください。

 

 

| 自転車 人気ブランドランキング 2020

第1位 GIANT ジャイアント 8.4pt
第2位 LOUIS GARNEAU ルイガノ 8.2
第3位 TREK トレック 6.6
第4位 FUJI フジ 6.4
第5位 BIANCHI ビアンキ 5.4
第6位 HAMMER ハマー 4.9
第7位 tokyobike トーキョーバイク 4.9
第8位 cannondale キャノンデール 4.6
第9位 GIOS ジオス 3.6
第10位 BRIDGESTONE ブリヂストン 2.6

 

2018-19年の調査で一番使用されていたルイガノに変わり、GIANTが僅差で首位に返り咲き、2強状態になっています。GIANTは主に男性の幅広い年代に支持されて、クロスバイク「ESCAPE」(エスケープ)シリーズの利用者が多くみられました。上位の顔ぶれは例年と変わりませんが、トレック・キャノンデールなどアメリカンバイクの人気の復調がみられます。

GIANT ESCAPE
▲ 人気のクロスバイクGINAT「ESCAPE」

 

10位以下

第11位 ASAHI あさひ
第12位 MERIDA メリダ
第13位 LEADER リーダー
第14位 SPECIALIZED スペシャライズド
第15位 TERUTERU てるてる
第16位 TERN ターン
第17位 CENTURION センチュリオン
第18位 SURLY サーリー
第19位 BRUNO ブルーノ
第20位 FELT フェルト

 

メリダ・スペシャ・センチュリオンは台湾のグループ企業のブランドで、それぞれのブランドの成長段階において神戸のマルイという自転車商社の丸井功平さん(同社の現・会長)という人が強くかかわっています。マルイは一般にはほとんど知られていないと思いますが、自転車業界では知らない人はいない成長著しい企業です。

また、14位から19位にランクを落としたブルーノ、16位から24位に転落したブロンプトンなど苦戦する小径車メーカーが多い中、16位にターンがランクインしているのも注目です。

クルマのブランドがランク外となるなかで、第6位のHAMMERが孤軍奮闘しています。