昨年あたりから、クロスバイクやピストバイクに大型のフロントキャリア取り付ける方が増加しています。特にADEPT「TRUSS PORTER」はこの1年間で弊社で52個も売れていて、品薄状態が常態化しています。
UBERなどのフードデリバリー用自転車にカスタムする方もいるのですが、大半の方は実際にキャリアとして使用しておらず、ライフスタイルを象徴するファッションアイコンとして浸透をみせています。
このようなスタイルは自出のカルチャーではなく、米オレゴン州ポートランドが流行の発信源とされています。同地区は環境に配慮した都市として米国のみならず世界から視線を集め、自転車の活用も進んでいると聞いています。

大型キャリアは「ポーターラック」または「ポーターキャリア」と呼ばれ、一部では大型ラック付きの自転車は「バイクトラック」と言われているようです。「バイクトラック」という呼称は、業界内でもほとんど使用されていませんので、しばらく、当ブログでは「ポーターバイク」という呼称を使用したいと思います。
| アメリカ 西海岸で流行中、ポーターラック 5選

【メーカー】ADEPT
【商品名】トラスポーターラック
【本体価格】¥6,380 (税込)
【特徴】最も売れているポーターラック。中空アルミで軽量570g。色展開はブラック・シルバー・オリーブ3色、今秋にマットブラックが追加される。

【メーカー】GAMOH
【商品名】キングポーターキャリア
【本体価格】¥6,944 (税込)
【特徴】米国西海岸をイメージしたミノウラのキングキャリアシリーズ。スチール製で耐荷重18kgまで

【メーカー】SOMA
【商品名】アルミポーターフロントラック NEW!
【本体価格】¥16,500 (税込)
【特徴】米 SOMAはステンレスポーターラック(¥36300)に加え、アルミ製を追加。

【メーカー】BASIL
【商品名】ポートランド
【本体価格】¥12,100 (税込)
【特徴】オランダ発のバスケットメーカーBASILがアメリカ西海岸をイメージした大型ラック。42x34cmサイズ。

【メーカー】Velo Orange
【商品名】ポーターラック
【本体価格】¥21,780 (税込)
【特徴】コンパクトなステンレス製の枠付きフロントラック。
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| ポーターラックの起源はフランス?!
PORTERとは英語で「運ぶ(人)」という意味です。PORTLANDなので発祥がポートランドようにも思えますが、ポーター車の起源はフランスとされています。
仏語では「PORTEUR」(ポーター)は、キャリアを意味し、1950年代にはすでに新聞配達用自転車としてこのタイプの自転車がパリ市内で活用され、配達員のことも「ポーター」と称していたようです。58年にはポーターバイクを使用した「ポーターレース」が開催され、38kmのコースに15kgの新聞を載せたライダー達が走ったと記録されています。しかし、1970年代になるとパリではトラックで新聞を運ぶようになり、大型キャリアの運搬車は必要とされなくなってしまいます。
日本に紹介されることはほとんどありませんでしたが、64年「ニューサイクリング (No8)」誌にてゲーランというメーカーのカタログの説明がされています。

さらに、3年後の67年には同誌にて有吉一泰氏による連載で詳しく解説されています。
説明しているといっても、インターネットでなんでもすぐに分かってしまう今と状況は大きく異なり、カタログに描かれた線画とパーツスペックから、独自に考察するといった内容です。
有吉氏の連載は非常に専門的で難解な記事も多いのですが、この車種においては、「不勉強でよくわからない」「実際に乗ってみたことはないので何とも言え無い」とお手上げ状態、フロントキャリアが装備された車は珍しく「関西や九州の一部ではかなり使われていたそうです」と国内事情と重ね合わせ使用感を推察しています。
前カゴが標準装備された「ママチャリ」が登場し、国内にて一般的に普及するのが有吉氏の投稿から数年後のことで、自転車の積載は現在でも日本以外ではリアキャリアがメインとなっているので、ポーターバイクはむしろ現代日本人が最も抵抗なく受け入れ、発展させてくれるのではないかと私はその可能性を期待しています。









































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