堺東のシマノ自転車博物館で開催中の「電動アシスト自転車誕生三十年」展をみてきました。

シマノ自転車博物館はもともと、大仙公園の仁徳天皇陵の南西側にあった博物館ですが、シマノが創業100周年を迎えた2022年春に3.5倍に増床しリニューアルしました。新施設は以前の場所から南に1km、堺市役所などがある市の中心駅の南海高野線「堺東」駅から徒歩5分の好立地で、更地から建てられた自社施設となっています。
大阪市内からだと南海「なんば」から乗り換えなしで20分ほどで行けるようになり利便性が向上、昨年の「古文書から紐解く江戸時代に考案された自転車」に続いて開催された特別展は発明から30年を経て技術の進化、広がりを見せている多種多様な電動アシスト自転車が展示されていました。

施設の入場料は500円、特別展は2026年3月22日まで4階北側の特別展示室で開催され、追加料金は必要なく常設展示と併せて観ることができます。今回の特別展は日本で発明されたペダル踏力に連動した電動モーター駆動補助機能付きの自転車の技術をパネル解説と実車で理解りやすく展示、広く普及してきた30年を回顧しています。

展示車は6台で希少な自転車はありません。電動アシスト車の歴史は浅く国内に初の製品YAMAHA「PAS」の登場が1993年です。発売当初は脚力の弱った高齢者を対象としたプロモーションがおこなわれ、子育て用自転車BRIDGESTONE「bikke mob」(2004年)などに進化して、電動車の主軸として今に至っています。

現在、電動アシスト車は全体の15%ほどですが、個人的には車輪径が小さい電動車がさらなる普及のカギとなっていると思っています。その証左として、シェアサイクル「LUUP」が高齢者ではなく男女問わず若者層に受け入れられ始めていることです。これまで、買い物や子育てを主用途として主婦層に支持されていた電動車ですが、自転車業界は今後、14~20インチ車輪くらいのLUUP類型のコンパクトでデザイン性の高い車体の開発を進め、新市場を開拓するべきではないでしょうか。
展示車のHONDA「RACOON COMP」はレジャーやエコロジーなどを背景に開発された折り畳み式の電動アシスト車です。発売された1998年はミニベロという言葉が自転車業界に浸透しだした頃で、同社は人型ロボット「ASIMO」や小型ジェット機「Honda jet」など自動車やバイク以外にも技術を転用し業績が拡大していました。昨年の「Japan Bike Show」でも自転車アシストユニットに再参入が話題を集めていました。

これまで国内の電動車開発は基本的に自転車メーカー自身が駆動ユニットおよびバッテリーを供給する体制で、ブリヂストン・ヤマハ・パナソニックの大企業による寡占状態でおよそ年間80万台を生産しています。2014年にシマノの電動ユニット「SHIMANO STEPS」はドイツなど欧州を中心に広がりをみせ、日本にも逆輸入されています。
また中国の年間生産台数は5000万台以上とされ、規模が我が国と比較になりません。中国企業はこれまで豆粒ほどの日本の市場規模と進出コストを天秤に掛けて無視を決め込んできましたが、インターネット通販等を介して道交法に合致しない車両が大阪でも多く目にするようになってきています。これらの車両の拡大を何とかして食い止めなければ、日本の自転車産業は壊滅してしまうでしょう。

|シマノ自転車博物館
[開館時間] 午前10:00~午後4:30(入館は午後4:00 まで)
[休館日] 月曜日(祝日の場合は火曜日)、年末年始
〒590-0073 大阪府堺市堺区南向陽町2-2-1
代表:072-221-3196
シマノ自転車博物館 特別展「電動アシスト自転車誕生三十年」展
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