7月1日、道路交通法が改正され、特定電動小型原動機付自転車(キックボード)が合法化されました。各紙はどのように報道したのでしょうか。大手新聞社各紙の大阪版の第一報を読み比べて、実状や課題点を考察したいと思います。
|読売新聞
電動スケーター新ルール
16歳以上なら免許不要
オススメ度 ★★

大阪市北区中之島で開催された安全講習会を取材、主催者や参加者へのインタビューと交通ルールの変更点を簡潔に掲載しています。
|毎日新聞
違反や事故増加に懸念
自転車並み 啓発急務
オススメ度 ★★

東京都世田谷区で開催されたオートバイライダーを対象にした警視庁の企画講習会を取材、交通ルールの変更点と事故・違反の状況を解説しています。また、新ルール導入を受けて、シェアリングサービス「Luup」(東京都千代田区)と「BRJ」(東京都港区)を取材、保安基準を満たしていない利用者に対し「野良キックスケーター」という造語を使用しています。
|産経新聞
電動キックボード免許なし歩道OK
事故増加懸念「ヘルメット着用を」
オススメ度 ★★★

道交法の改正点を図とイラストを使い分かりやすく解説、電動キックボードシェアリングサービス「Luup」や車体販売「SWALLOW合同会社」(川崎市)を取材し、交通工学の専門家や警察庁の意見を交え、交通安全の重要性を指摘しています。
|朝日新聞
電動キックボード「自転車並み」扱いに
事故増の懸念も
オススメ度 ★

イラスト・写真・表なし。本当に取材をしているのか疑念が湧きます。
|しんぶん赤旗
電動ボード新ルール施行
免許不要、歩道走行も可能に
オススメ度 ★

イラスト・写真・表なし。「電動ボード」という呼称を使用しています。
|日経新聞
本日、法改正。
日本の移動が変わります。
オススメ度 -

「Luup」の全面広告。30年前の電動アシスト自転車の登場に重ね合わせて、電動キックボードのインフラ化への挑戦を標榜しています。また、今回の法改正が特定条件を満たす「電動小型モビリティ」の開発やサービスを加速させるとしています。
|特定電動小型原動機付自転車のシェアリング注目
7月1日の道路交通法の改正では、一定の要件を満たせば電動キックボードが免許なしで自転車同様に使用できるようになります。16歳以上なら免許不要、ヘルメットは努力義務となり、緑色点滅灯を付ければ時速6キロで歩道の走行も可能です。時速20キロ以上出ない構造で法的には原付バイクのひとつとして「特定小型原動機付き自転車」と区分されます。使用にはナンバープレートが義務化されているため、導入期には手軽に利用できるシェアサービスの利用が見込めると予想され、各紙は貸出し企業に取材をしています。
私は20年以上キャリアがある技士ですが、特定小型原動機付き自転車は構造が異なるため修理することができません。他の自転車店でも、原付扱いとなるため基本的に修理は受け付けていないと思います。各紙、全く触れていませんが、法改正をきっかけに個人で購入を考えている方は、修理をどうしたらよいのかを購入前に販売店に確認する必要があるように思います。また、国内にて電動キックボード合法化の経緯の説明が欠落しているように思います。一体どのような背景で法改正にいたったのか説明不足で解説が欲しいように感じます。

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