東京・浅草で開催された「第4回 サイクルパーツ合同展示会」に行ってきました。

1月8日(火)・9日(水)の2日間、会場は浅草寺のすぐ近くにある東京都立産業貿易センター・台東館の4~7階の4フロアに分かれ開催されました。国内メーカーの新商品発表や商談ができる業界向けイベントで一般の方の入場はできません。

今回で4回目のイベントですが、遠方ということもあり2016年の第1回以来久々の来訪となります。当時は自転車のパーツと用品のみというコンセプトだったと記憶していますが、「第1回 サイクルフレーム合同展示会」と銘打ち、車体やフレームの展示もあわせておこなわれていました。

私は2日目の昼前に会場に到着し、取引先や関係先にあいさつをしながら商品を見てまわりました。
出展企業は200社ほど、その半分ほどは国内に製造工場がある老舗部品メーカーで、卸業、企業の自転車事業部やベンチャー企業などがそれぞれブースをかまえていました。

近年は台湾で開催される「TAIPEI CYCLE」がアジアにおける自転車展示会の中心的役割を担っていて、日本の部品メーカーと小売店が接する機会が少なくなっています。どういう人が、どういう考えるを持ち製品をつくっているのか、直接対峙することで見えてくるものがあります。

また、小売店側も商品をただ見るだけでなく実際に使用した感想を伝えたり、製品の改善や新商品の提案を要求したりできる場になっています。

「この商品は金型が古くなってきてて、もう作れなくなるかも…」(スタンドメーカー)
「原材料屋さんが火事で焼けちゃって、困ったよ」(自転車カバンメーカー)
店にいると包装箱に入った完成した製品が自動的に出来上がってくるような錯覚に陥りますが、実際は多くの苦労があって自転車部品というものができているんだと実感します。まさに池井戸潤の小説のような人間臭いドラマが実際に繰り広げられているのです。

自転車タイヤ、ハンドル、ペダル、スポーク、ブレーキワイヤー…
自転車は1000を超える部品で構成されますが、1社ですべてを担うことはできません。
ギアはギアメーカー、ベルはベルメーカーと分業制です。

オートメーション化が進んでいる部品もあれば、手作業でしか製造が難しい部品もあります。
自転車はそういう部品の集合体です。
たくさんのパーツで構成され、たくさんの人が製造にかかわる。
自転車が何万円もするのは、このような理由があるからです。



2020年も1月21日(火)と22日(水)の2日間、同じ場所で開催されることが決まっているそうです。



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