実は、まちづくりや教育・文化活動のNPO法人の理事をしています。といっても、専門家や活動家ではなく知っての通り自転車屋の技士なので、なにができるのか、一体なぜこんなことをしているのか、と自問することもあり、勉強しながら他のメンバーと模索しながら運営をしています。
これまでも本ブログでは大阪の高校・大学といった教育機関について投稿、大阪市内中心部の環状線の内側に国立大・総合大学がひとつもないということを取り上げ、経緯や影響を考察してきました。
2025年9月大阪城公園の東側の下水処理場の隣に大阪公立大学の新校舎「森ノ宮キャンパス」が開校、付近の再開発の起爆剤として期待されています。

▲猪飼野に開校した大阪公立大のキャンパス
再開発エリアはキタ・ミナミに次ぐ東西軸を担う「ヒガシ」とされ、2028年には地下鉄中央線からの盲腸路線の新駅が開業予定、あわせて商業施設や大型アリーナなどが続々と計画され、学術・文化・テクノロジーを軸としたまちづくりが検討されています。これらの計画を先行する形でできた新キャンパスは1年生と文学部など6000人が履修するとされてるようです。
「成長軸のヒガシの拠点が大阪城森ノ宮地区、その中心が森ノ宮キャンパス、知の拠点だ」(吉村洋文知事)
大阪公立大は2022年に大阪府立大と市大が統合してできた大学で、生徒数は12000名以上、志願者数も全国の国公立大で最多となっています。また北野高校や天王寺高校など名門校の生徒を多く受け入れ、合併後の評価も上がっています。

▲大阪公立大の駐輪場 市内中心部から自転車通学に向いている
新キャンパスは地上13階建て、大阪城を望む展望テラスやラウンジも解放され、学生でない一般の人も利用できる図書館など「地域に開かれた大学」を目指し、自然と交流できるようになっています。難関大というとメガネの暗い研究者が多いイメージがありますが、同キャンパスはおしゃれな美男美女が多く、明るい笑顔あふれています。
通学は、JR環状線「大阪城公園駅」、地下鉄長堀鶴見緑地線「森ノ宮駅」から徒歩10分ほどですが、中心部からも近く自転車通学が最適です。上町台地の西側からは坂があるため、クロスバイクか電動アシスト車がおすすめで変速なしのママチャリは少しキツいかもしれません。

▲キタ・ミナミに次ぐ「ヒガシ」の拠点として期待される大阪城公園東側
大学と大阪城公園駅の間には一時的に大阪メトロが「モビリティタウン」という体験型施設を運営していました。関係者の方に話を聞くと万博終了後は、再開発され商業施設ができてにぎやかになるそうです。メインキャンパスだった杉本町がたいして賑わっていないことを考えると1大学の持っている経済効果などたかが知れているのかもしれません。2021年に大阪公立大より知名度の高い大阪大学の新キャンパスが箕面にできましたが成長軸の拠点とはなっておらず、誘致した上島一彦市長は落選してしましました。
「イオンができるらしいで、ここらはなんにもなかったからなぁ」
大学設置はあくまで教育政策を重視する吉村府政の旗印で、新キャンパスを呼び水として地域の総合的なエリア開発を遂行する計画となっています。この地区は歴史的経緯から古鉄窃盗団「アパッチ族」の末裔の集落があり、現在も在日朝鮮人が多住しています。最寄りの大阪城公園駅からはこの集落を通る暗く狭い路地が最短となるためトラブルが懸念されます。

▲軍事工廠だったころの大阪城東側
2017年に自転車活用推進法が施行されて以降、各自治体は法令に基づき自転車推進計画を策定し自転車走行路やサイクルリングロードを計画的に設置していますが、大阪市は自転車政策に関する専門部署がなく環境整備が遅れています。
これに対し市民活動として、大阪府能勢町の府立豊中高校能勢分校は東京大学との共同で自転車走行レーンや街灯など安全な通学路を研究、まちぐるみで快適な自転車利用ができるように生徒が自転車店や行政と一緒になり取り組み、活動が書籍化されています

▲アパッチ集落内を通る狭く危険な大阪公立大の通学路
私は維新改革の柱の一つに「教育」を掲げていることを逆手にとって危険な通学路を安全に自転車通学できるように改善を求めてはどうかと考えています。私が通勤路の自転車走行路の改善を求めても全く見向きもされないでしょうが、大学の先生と地元の高校生が声を上げれば、自転車政策を軽視している維新も無視辛いのではないでしょうか。高校生にできるのだから、優秀な公立大の学生ができない訳がないと思います。
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