7月8日豊中市曽根の豊中文化芸術センターで特別上映されたポルトガル映画「サイクリストの魂~ゆっくり走る人々」をみてきました。

「サイクリストの魂」は2020年のポルトガルのドキュメンタリー映画で、クラシック自転車を趣味とするサイクリストたちの日常が断片的に描かれています。Amazon Primeに加入していれば視聴することができるのですが、和訳がAI(?)で情緒的な雰囲気がイマイチです。上映作品は茨木市出身でサイクリストの月本一史さんの翻訳で、訳者ご本人もゲストとして来場されていました。

映画の鑑賞は完全事前予約制、主催は豊中市のNPO法人「シクロジャンブルコミニティ」で会場には平日にも関わらず100名弱の来場者あり、私はボランティアで会場の入場受付をしていました。このNPOは毎年2回服部緑地でビンテージ自転車のスワップミートを開催している団体で、代表の安田実さんが関東で上映されていた同作品を観て配給元に交渉、上映に至ったようです。
「本当にいい映画なんで、みんなに見て欲しいと思って…思い付きで」
「最初は人なんてくるのかなぁと思ってたけど、赤字にならなくてよかった」
上映開催が決定すると監督や出演者からSNS経由で直接メッセージが寄せられ、遠く離れた日葡両国が作品とクラシック自転車愛を通じて、進化や効率とは真逆のゆっくりとした時間の価値を再認識、上映が終了すると温かい拍手が沸き起こりました。

映画上映に先立ち15分のトークイベントが同時開催され、白井嗣章井さんと杉谷紗香さんの2名が順に登壇、ただ映画を鑑賞するだけでなく文化芸術センターという開催場所を生かして、それぞれ「自転車と映画」というテーマでスライドを使い講演していました。
白井さんは2014年のイタリア映画「パンター二 海賊とよばれたサイクリスト」について自筆のスケッチ画と併せて熱弁、34歳で逝去したイタリアのロードバイク選手マルコ・パンター二の生き様を描いた映画のみどころを解説、白井さんは自転車切り絵作家としても活動していますが、このような講演は公演は今回が初めてだったようです。

杉谷さんはフリーペーパー「cycle」の編集長で11月25日から広島県尾道市で開催される「バイシクル・フィルム・フェスティバル(BFF)」の告知で、はるばる尾道から新幹線で来場されていました。BFFはニューヨーク発信で、世界のさまざまな都市で開催されている自転車映画の祭典で、今年で25年目を迎えるそうです。
日本上陸20周年を記念して本年は創設者のブレント・バーバー氏をアメリカから特別ゲストとして招き、東京・横浜・大阪でもイベントが開催され、大阪は11月24日(祝)に心斎橋ビッグステップを予定しているそうです。

主催の安田さんに聞くと、白井さんや杉谷さんのファンも集まり、思った以上に集客ができてイベントは黒字だったようで、できれば来年も開催したいと言っていました。
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