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名車、加藤一画伯オーダーの1969製ルネ・エルス「LONGCHAMP」盗難

BICYCLE CLUB編集部のサイトによると長野県のビンテージ自転車店「浅麓堂」からルネ・エルスの自転車が盗難にあったそうです。

 

 

盗難にあった自転車は1969年製のオールメッキフレームのツーリングモデル「LONGCHAMP」(ロンシャン)で、画家の加藤一(Hajima kato)がパリの工房でオーダーしたマンガンモリブデンフレームのロードバイクにマットガードの付いたスポルティーフで、本ブログでも2017年6月に名車として紹介しています。

ルネ・エルス(1908~76)は名匠として知られ「パリの宝石」と称されるほど美しく贅沢な自転車を精力的に製作し、昭和中期以降の日本の自転車文化にも影響を与えたフランス人です。エルスは日本人向けにも数百台の自転車を作成しましたが、その中でも沼勉氏がオーダーした「RANDONNESE(ランドヌーズ)」と加藤の「LONGCHAMP(ロンシャン)」は研究素材とされ格別なあつかいをされている名車中の名車です。

 

 

加藤は自転車競技選手で、引退後はフランスに移住し画家として活動され、沼氏の紹介でエルスの工房を訪れ、この自転車をオーダーしたようです。エルスの自転車は1954年に日本の自転車研究の第一人者である鳥山新一が初めて国内に持ち込み、以来、東叡社やニューサイクリング誌を選好する当時の趣味人によって日本のツーリング車の理想像とされてきました。60年代後期は比較的舶来部品も容易に入手できるようになり、日本からの難しい注文も増加していた時期のようです。

 

 

私は同車を2017年に開催された茅ヶ崎市立美術館企画展「自転車の世紀」と18年に堺市の自転車博物館の特別展示で2度見たことがあり、写真はその際に撮影したものです。ダウンチューブには加藤の依頼で白文字でエルス直筆のサインがあり、特別仕様の一台であることが理解かります。駆動部品はカンパニョーロの3×6速の仕様にカスタマイズオーダーされていて、ボトル台座の位置が通常のダウンチューブではなくシートチューブになっています。

 

 

スペシャルメイドの一台なので中古品として国内で売却するのは難しいと思いますが、問題はバラしてパーツを販売する可能性です。その場合、自転車としての価値が大きく損なわれてしまいます。加藤一が使用した自転車なので、歴史的価値が高く数百万円の値が付くのです。バラした部品なら新品より価値は低くなってしまい、転売しても大した値段はつきません。

 

 

加藤一は近江商人のバロン・サツマこと薩摩治郎八の援助を受けて渡仏、残した絵画の数は多くはなく自転車雑誌のライターや挿絵、パッケージ画などを手掛け、当時の自転車愛好家の界隈ではちょっとした有名人でした。

 

 

 

幼いころから自転車を乗り回し、法政大で本格的に自転車競技にのめり込みましたが大東亜戦争に招集、帰国後は現在の藝大にあたる東京美術学校に一時油絵を学びますが、すぐに法大に復学しオリンピックを目指します。その後は軍事産業から自転車の製造に転換した萱場工業にて選手として、東京-大阪間ロードレース「ツーリスト・トロフィー選手権大会」に出場し自慢のスプリント力でダントツの強さを発揮、しかしながら勤続年数が規定に達していないと他のチームからクレームが入り失格となってしまいます。

 


東京-大阪間ロードレース「ツーリストトロフィー選手権大会」

 

1948年に自転車競技法が成立すると加藤は五輪選手になる夢を諦め、プロ選手として数年間活躍、引退後は東京大卒の妻とともにフランスに移住、画家とサイクリストの2足の草鞋で自転車雑誌に本場のシクロツーリズムを伝道しました。そして、日本代表の監督を務め、フランスのUCI(世界自転車競技連合)本部に掛け合い2000年シドニー五輪の正式種目としてKEIRINの種目入りの交渉、正式種目に採択されましたが五輪直前に他界してしまいます。

 

 


加藤一のエッセイ「愉しいパリ近郊サイクリング」ニューサイクリング1969年7月号

 

 

今と違い昔は写真が不鮮明で映りの悪い白黒写真より加藤の線画の方が読者にイメージが伝わり、評判が良かったようです。実写映画よりマンガの方がいい作品があるように、ルネ・エルスの自転車の魅力を伝えたのも仏誌「ル・シクル」のダニエル・ルブールの線画であることは間違えありません。

インターネットがない当時の日本人は、加藤やダニエルから寄せられるフランスの自転車情報で想像を膨らませ、日本流のシクロツーリズムを発展させました。今回の盗難は単なる自転車盗ではなく、産業遺産の喪失でありマニアの自転車信仰への冒涜なのです。

 

 


▲ダニエル・ルブールによるRene HERSE「LONGCHAMP」

 

 

浅麓堂の中堀剛さんは服部緑地のシクロジャンブルの始期から参加している日本一のビンテージ自転車マニアでご本人も「自転車廃人」を自称しています。一度だけ東京のイベントに出店されている際に部品を購入した覚えがありますが、全く気難しくなく気さくな方でした。盗難車、早く見つかってほしいものです。

毎日新聞「銀輪の死角」馬場直子記者のリテラシー

2026年4月より自転車の交通違反が厳格化され原付同様に青切符が渡され罰則金が課せられるようになります。自転車事故は2004年の18万8千件をピークに、現在は年間7千件を下回る発生件数となっていて、減少傾向にあります。事故が大幅に減少しているにもかかわらず、自転車が「安全な乗り物」であると認知されずに厳罰化される背景には様々な要因が考えられますが、そのひとつに私はマスコミの報道姿勢による自転車のイメージ低下があるのではないかと考えています。

 


自転車事故件数の推移 内閣府ホームページより

 

自転車は戦後に一般家庭に普及、1970年頃からママチャリと呼ばれる子育て女性をターゲットにした廉価車がスーパーマーケットなどで多売されると庶民の足となり広く利用されるようになりました。また、文部省主導で子供に自転車がスポーツとして推奨されるとジュニアスポーツ車も普及、国内では昭和・平成と自転車は女・子供の乗り物として親しまれ、普及率は50%を越え欧米各国を上回っています。

さらに1997年の京都議定書をきっかけに環境にやさしい自転車が世界的に再評価、2005年には健康基準「メタボリックシンドローム」を策定されると男性やシニアもサイクリングを嗜好するなど自転車に注目が集まるようになりました。しかしこのようなブームに水を差したのが、毎日新聞の連載「銀輪の死角」です。

 


毎日新聞の自転車ネガティブキャンペーン「銀輪の死角」 毎日新聞 2010年8月21日

 

 

毎日新聞「銀輪の死角」は、タイトルの通り自転車を社会悪みなした連載で2010年8月から14年までの3年間あまり、ほぼ毎月不定期で社会面に掲載されました。きっかけは2010年8月21日一面、2007~09年に発生した自転車と歩行者の事故で自転車側に高額賠償を命じた4つの判決で、うちに2件は歩行者が死亡しており、補足として社会面に遺族の悲しみや加害者の代償を弁護士や専門家の意見を交えて「銀輪の死角」と題して執筆、主筆したのは2004年に入社した馬場直子記者、09年から東京本社社会部に配属された早稲田大教育学部卒の女性記者です。

 

「自転車について何も知らない素人だった」(サイクルスポーツ 2013.02.10配信)

 

連載当初は表層的な自転車事故の記事が中心で「加害者側の資質」に警鐘をならし、刑事裁判の謝罪文を「裁判対策だ」と怒りを増幅させて、取材に応じない加害者男性を一方的な過失があり「混乱必至」と見出しをだして執拗に身辺を洗いました。しかし、馬場記者は同時に加害者の重すぎる代償や制度の不備を指摘、深い悲しみと失望感に問題意識が高まっていきました。

 


▲都市政策と自転車交通の関連を指摘する馬場直子記者 2013年8月8日

 

イメージとして自転車事故は乱暴な走行や違反運転などのルールを守らない無謀な者が起こしているよう思ってしまいますが、実際はこのような事故は例外中の例外の妄想で、本質的な状況は可視化されてきませんでした。同紙においても野球でも政治でも専門知識や裏事情に精通したバンキシャがいるのに対して、担当の馬場記者は専門知識を有していた訳はありません。したがって、取材方法や取材先が行き当たりばったりで「死角」の核心に迫れず、論旨が見えず「走る凶器」「銀輪の威嚇、毎朝」「どけどけと言わんばかり」といった読者感情にマイナスイメージを植え付けるフレーズが目立ちます。

 


読売新聞の連載「きょうから健康サイクリング」1999年1月26日夕刊

 

前述の通り自転車は昭和期に急増し「交通戦争」や「銀輪公害」などと言われ、放置自転車や自転車盗難などを含めて社会問題となっていましたが様々な対策を打ち、定量的には改善をみせ、共生しています。1998年4月から読売新聞夕刊で連載された「きょうから健康サイクリング」では、関西のサイクリング情報や自転車情報をサイクリストや自転車技士の的確な意見を交えて紹介、また2008年に創刊されたフリーペーパー「季刊紙サイクル」は自転車を楽しむことをテーマにした無料タブロイド紙でともに自転車の健全利用を前提に有益な情報を提供していて、読み比べると毎日の論調がいかに一方的で歪曲した立ち位置であるかが分かります。

 

「自転車との共生社会を真剣に展望すべきだ」
「街づくりの視点を持たないと対症療法で終わる」

 

取材を進めていくにつれて馬場記者の矛先は事故加害者から無策な自治体に移り、2014年には岩波ブックレットから「自転車に冷たい国、ニッポン」という小冊子を上梓、本来は行政が負わないといけない利用者の安全の責任を転嫁することの限界を指摘、自治体へ積極的取材を行い、自転車関連イベントに出席して自社批判を繰り返し「死角」を「安心のペダル」と改題、数値情報や個別事案を徹底的に解析し自治体に安全策の提言をするなど活動的に現場に出向く姿勢を見せるようになります。

しかしながら、メディアの無関心などを指摘してきた馬場記者は毎日本紙の社会部からデジタルセンターに左遷、新連載の「安心のペダル」は14年を最後に途絶してしまいました。

 


▲毎日新聞の自転車社会への提言「安心のペダル」 2014年3月7日

 

2025年大阪府は交通事故死者数が過去最少となり、なかでも自転車利用者の死者数が減少し25人(前年比-9)、これはオートバイ等二輪車の41人を大きく下回っています。しかもその半数以上が65歳以上の高齢者となっていて、60歳以下の死者は月間1人いるかいないかといった程度で、全く大騒ぎするほどではありません。自転車事故死より新聞を読んでいるときに死亡する老人の方が多いのではないでしょうか。

 


▲大阪府の年齢別自転車事故死の構成率 (大阪府警察交通情報より)

 

 

自転車は府下で650万台利用されています。春の自転車厳罰化を契機に不見識なマスコミが自転車社会をまるで銃社会のように印象操作し、利用者を悪者に仕立て、リテラシーの低い読者をミスリードしてしまわないか懸念されます。

交通事故ワースト、魔の十字路「谷町9丁目交差点」

2025年の交通事故死者数は前年に比べて116人減少し、統計開始以来最少の2547人で過去最少となりました。大阪府は120人と都道府県別で第6位でした。2年前の23年の統計では全国ワーストの第1位、日本損害保険協会が公開した「全国交通事故多発交差点マップ」では全国ワースト5に、6ヵ所ランクインする不名誉な状態でしたが改善しています。

 

<2024年 事故多発交差点ランキング>
第一位  池袋六ツ又交差点(東京都) 17件
第二位  谷町9丁目交差点(大阪府) 15件
第ニ位  鵯越交差点(兵庫県)  15件
第四位  安井町交差点(大阪府) 14件 (他4ヶ所)
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大阪府で特に交通事故死者数が多い「谷町9丁目交差点」では年間15件の交通事故死が発生、十字路では全国最多となっています。「谷町筋」と「千日前通」の交差点で、地下鉄「谷町9丁目」の真上にあり、近鉄のターミナル駅「上本町駅」からも近く、昼夜を問わず非常に交通量が多くなっています。

 


交通事故が多発する谷町筋と千日前通の交差点「谷町9丁目交差点」 交通量が多く視認性が悪い

 

谷町筋は御堂筋と並ぶ市内の南北交通の重要幹線道路で、天満橋と天王寺間の上町台地を縦断しています。自動車は専用のアンダーパスが設置されていて交差点の下を直進する構造、自転車は歩道上に自転車レーンが設置されていますが交差点付近ではレーンは消滅、どこを走行していいのか分からなくなっています。

 


▲自転車走行路があいまいな「谷町筋」

 

もう一方の千日前通は東西に走る幹線道路で「谷町9丁目交差点」から難波方面へはきつい勾配となっています。側道に自転車走行レーンが設置されていますが、交差点付近の走行路上に「駐車禁止」の交通立看板が置かれています。

この地区はラブホテルが密集する府下最大級の売春エリアで、デリバリーヘルス業者の乗用車が客待ち駐車をしています。交差点から15mほど離れた側道には業務車両の駐車位置を指定するコインパーキングの白線が記され、この日も女性従業員を後部座席に乗せた車が停められていました。

 


▲駐車車両で自転車走行レーンが利用できない「千日前通」

 

信号待ちをしているフードデリバリーの男性に話を伺うと危険な交差点とは知らず驚いた様子でした。中央分離帯は交通事故でブロックが破損、三角コーンが置かれ血の付着したティッシュペーパーが丸めて捨てられていました。

 

「仕事で毎日通るけど、まさか日本一危険とは…」

 

大阪では自転車の走行レーンを明確にしめした道路塗装をするなど自転車利用環境改善に取り組み、2025年の府内の自転車事故死者数が過去最少の25人、市内でも11人となり減少傾向にあります。交通事故全体も減っている中で、二輪事故死だけが増加しています。

 


▲谷町9丁目交差点の中央分離帯 事故でブロックが破損している

 

大阪府の自転車台数は650万台、対して二輪の普及台数は25万台ですが、二輪事故が昨年+12の42件と増加したことでついに自転車と死者数が逆転、バイクの安全性が再び問われています。これは2024年の道交法改正で、一部のバイクにおいて、ヘルメットが装着義務から「努力義務」となった影響で、特に谷町9丁目付近ではナンバープレートを取得していない違法車両を多く目にします。

これら違法車両はホストや呼び込みなど夜の商売の方を中心に利用され、大阪府警も実質黙認状態で普及が進んでいます。違法車両の使用者が事故死しているのかはどうかは分かりませんが、取り締まる必要性はあるように思います。

 


ミナミの若い男性に利用が広がる電動バイク

 

今春から自転車のルールが厳格化され罰則が強化されますが、自転車事故で命を落とす人などほとんどおらず、亡くなる方の大半は70歳以上の高齢の方です。このような現状を踏まえ、私は70歳以上の自転車ヘルメットを「義務化」すべきと考えます。道交法では「13歳未満」と「70歳以上」は特例的に歩道走行が認められています。13歳未満はヘルメットの着用が義務化されていますが、70歳以上は努力義務です。ともあれ、事故が減っている現状で、反則金の導入は少し的外れで、対策すべきは違法バイクの摘発のように思います。

シマノ自転車博物館 特別展「電動アシスト自転車誕生三十年」展

堺東のシマノ自転車博物館で開催中の「電動アシスト自転車誕生三十年」展をみてきました。

 

 

シマノ自転車博物館はもともと、大仙公園の仁徳天皇陵の南西側にあった博物館ですが、シマノが創業100周年を迎えた2022年春に3.5倍に増床しリニューアルしました。新施設は以前の場所から南に1km、堺市役所などがある市の中心駅の南海高野線「堺東」駅から徒歩5分の好立地で、更地から建てられた自社施設となっています。

大阪市内からだと南海「なんば」から乗り換えなしで20分ほどで行けるようになり利便性が向上、昨年の「古文書から紐解く江戸時代に考案された自転車」に続いて開催された特別展は発明から30年を経て技術の進化、広がりを見せている多種多様な電動アシスト自転車が展示されていました。

 

 

 

施設の入場料は500円、特別展は2026年3月22日まで4階北側の特別展示室で開催され、追加料金は必要なく常設展示と併せて観ることができます。今回の特別展は日本で発明されたペダル踏力に連動した電動モーター駆動補助機能付きの自転車の技術をパネル解説と実車で理解りやすく展示、広く普及してきた30年を回顧しています。

 

 

展示車は6台で希少な自転車はありません。電動アシスト車の歴史は浅く国内に初の製品YAMAHA「PAS」の登場が1993年です。発売当初は脚力の弱った高齢者を対象としたプロモーションがおこなわれ、子育て用自転車BRIDGESTONE「bikke mob」(2004年)などに進化して、電動車の主軸として今に至っています。

 

 

現在、電動アシスト車は全体の15%ほどですが、個人的には車輪径が小さい電動車がさらなる普及のカギとなっていると思っています。その証左として、シェアサイクル「LUUP」が高齢者ではなく男女問わず若者層に受け入れられ始めていることです。これまで、買い物や子育てを主用途として主婦層に支持されていた電動車ですが、自転車業界は今後、14~20インチ車輪くらいのLUUP類型のコンパクトでデザイン性の高い車体の開発を進め、新市場を開拓するべきではないでしょうか。

展示車のHONDA「RACOON COMP」はレジャーやエコロジーなどを背景に開発された折り畳み式の電動アシスト車です。発売された1998年はミニベロという言葉が自転車業界に浸透しだした頃で、同社は人型ロボット「ASIMO」や小型ジェット機「Honda jet」など自動車やバイク以外にも技術を転用し業績が拡大していました。昨年の「Japan Bike Show」でも自転車アシストユニットに再参入が話題を集めていました。

 

 

これまで国内の電動車開発は基本的に自転車メーカー自身が駆動ユニットおよびバッテリーを供給する体制で、ブリヂストン・ヤマハ・パナソニックの大企業による寡占状態でおよそ年間80万台を生産しています。2014年にシマノの電動ユニット「SHIMANO STEPS」はドイツなど欧州を中心に広がりをみせ、日本にも逆輸入されています。

また中国の年間生産台数は5000万台以上とされ、規模が我が国と比較になりません。中国企業はこれまで豆粒ほどの日本の市場規模と進出コストを天秤に掛けて無視を決め込んできましたが、インターネット通販等を介して道交法に合致しない車両が大阪でも多く目にするようになってきています。これらの車両の拡大を何とかして食い止めなければ、日本の自転車産業は壊滅してしまうでしょう。

 

 

 

|シマノ自転車博物館

[開館時間] 午前10:00~午後4:30(入館は午後4:00 まで)
[休館日] 月曜日(祝日の場合は火曜日)、年末年始
〒590-0073 大阪府堺市堺区南向陽町2-2-1
代表:072-221-3196

Callenge Elegance、総動員!「梅花学園報国 銀輪隊」

大学の進学率が62.3%と過去最高になっているようです。大阪市の大学生は3万2500人と人口の1.3%ほどと京都市の10.6%と比較すると少なく、サイクルショップ203でも大学生による4年サイクルの買い替え需要はほぼないといってもいい状態です。大阪市にはいわゆる関関同立・産近甲龍という関西名門大のキャンパスもなく、この点においては有名大が集中する東京都とも大きく状況が異なり、女子大も大阪女学院大(中央区)のみとなっています。

少子化やジェンダーの影響で大阪女学院大の一般選抜試験志願者がたった7名と苦境に立たされ、外国人留学生で定員を充足させているようです。7月には国内最大規模の女子大である武庫川女子大(兵庫県西宮市)が2027年から共学化を発表するなど全国で98あった女子大は69校まで減少しているようです。

 

<2000年以降の大阪府下の主な女子大の廃止状況>
羽衣学園短大 → 2000年共学化
大阪成蹊女子短大 → 2003年共学化
大谷女子大 → 2006年共学化
大阪夕陽丘学園大 →2009年共学化
相愛大学→2020年共学化
大阪信愛学院大 → 2022年共学化

薫英女子短大 → 2013年廃止
大阪女子大 → 2014年廃止
プール学院短大 →2021年廃止
大阪青山女子短大 → 2021年廃止
大阪信愛短大 →2022年 募集停止

 

 

府全域でみても女子大は大阪樟蔭女子大(東大阪市)、梅花女子大(茨木市)、千里金蘭千里大(吹田市)と合計4校で、大阪市から自転車通学できそうなのは大阪樟蔭だけです。女子大の消失は研究・教育の低下だけでなく、労働や出産で将来の期待できる人口の流出につながります。

 

<現存する大阪府下の女子大>
・大阪女学院大
(大阪市)
・大阪樟蔭女子大(東大阪市)
・梅花女子大(茨木市)
・千里金蘭大(吹田市)

 

近年、若者の流出防止のため私大の公立化するながれがみられますが、女子大の公立化こそ地域の持続性につながるのではないでしょうか。基礎自治体が表立って若い女性だけの移住を求めることは難しいでしょうが、「公立女子大」は奈良・東京にありますので、大阪府にあってもおかしくはないはずです。

 


大阪府下にある4女子大のひとつ「大阪樟蔭女子大」の学校案内

 

女学院・梅花・信愛・プールは、大阪市西区の川口居留地が創設地です。開国後に来日した宣教師によるプロテスタント教会がルーツで英語や宗教教育、テニスなどスポーツを大阪にもたらしましたが、現在はキャンパスはひとつも残っていません。

現在、梅花大は6月投稿した関西大倉高校の西側にキャンパスを構えています。大阪市内からは離れていて校名はバイカ(BIKER)ですが、自転車通学は少し難しい立地となっています。経緯を調べてみると、この場所は1956年に田中格太郎というキリスト教信者の寄付によって開設されたようです。

 


▲大阪平野最北端の茨木市の山裾に所在する「梅花学園」

 

6月の投稿の通り戦時中大阪は軍都として栄え、ケシ畑の広がる大阪平野最北端の崖線には安威川地下倉庫や高槻火薬庫(タチソ)といった秘密基地が計画され、最終決戦に備えました。同じく茨木市内にある追手門学院は陸軍の残党によって設置され、関西大倉も「死の商人」こと大倉喜八郎によって建学されたました。これは偶然なのでしょうか。

もしかするとこの場所は「松代大本営」のオルタナティブで、終戦後も残党らによって軍事拠点に転用が容易にできるように教育機関を装い、計画的に集積されたのではないでしょうか。

 


▲教員および1600名の生徒で結成された梅花学園報国隊「豊中・吹田の100年」より

 

1995年出版された「豊中・吹田の100年」には戦時中の1941年に撮影された「梅花学園報国隊」の結成式の写真があり、とくに自転車隊は銀輪隊と呼ばれ「颯爽として異色を発揮した」と記録され、活躍したと記されています。創立記念式典では賀川豊彦の講演が行われ、府知事から訓示も布達されました。

 

国内態勢強化方策ニ伴フ学校教育ノ決戦体制ニ関シ、イカニシテ敵ニ勝ツカ、イカニシテ戦力増強ニ貢献スルカ、ソノタメ、第一、堅忍不抜、意志力ノ固イ生徒、第二、体育ノ向上ヲ計リ健康ニ育テルコト

 

国家体制が日増しに強まるなか女子学生にも薙刀や水泳訓練、自転車、送球(ハンドボール)が科目に採用され、本土決戦が近づくと学徒はより食糧増産や救護訓練が徹底され、報国隊は国鉄や郵便局、田辺や藤沢などの製薬工場、または住友金属や三菱など軍事工場に従事、下級生は松やに取りに駆り出されました。ハンドボールは国内無敵を続け黄金時代を築き上げ、阪急西宮大運動場では日独交歓送球大会が行われスポーツを通じて国際親善を果たすなど戦意向上の役割を果たしました。

 


▲握手を交わす「銀盤の女王」稲田悦子(梅花高)とアドルフ・ヒトラー

 

終戦をむかえるとスポーツに加えて英語教育に力をいれ、金蘭大と併せて「梅金」(バイキン)と言われ、数少ない女子学園として高い評価と実績を獲得しています。両校は自転車で20分ほどで行ける距離にあり、学部も看護・栄養・教育学など重複しているため今後も共存していくことができるのでしょうか。個人的には開設地の大阪市に戻ってきて欲しいと思っています。

自転車パーツ Amazon店 売上げベスト10【2025年】

2025年Amazon店売上ランキングです。
プライムでの出店なので送料もかからず、書籍や日用品類と同送できますので是非ご利用ください。

 

第1位(→)

【メーカー】MAXXIS
【商品名】PURSUER
【税込価格】4,400円
【特徴】マキシスの低下価格なロード用タイヤ

 

 

第2位(→)

【メーカー】WALD
【商品名】137
【税込価格】6,820~7,700円
【特徴】米国製カゴ

 

 

第3位 (→)

【メーカー】TOPEAK
【商品名】OMNI RIDECASE Ⅱ
【税込価格】4,400円
【特徴】ステムに取り付けるシリコンバンド式スマホホルダー

 

第4位(↑)

【メーカー】MAXXIS
【商品名】DETONATOR
【税込価格】5,280円
【特徴】クロスバイクに人気のロングセラータイヤ

 

第5位 (↑)

【メーカー】WALD
【商品名】37バスケット
【税込価格】4,950~5,720円
【特徴】ラックに取り付ける米国製カゴ

 

 

第6位(↓)

【メーカー】WALD
【商品名】215 リアラック
【税込価格】6,930~7,370円
【特徴】700c対応の米国製リアキャリア

 

 

 

第7位(↓)

【メーカー】TIOGA
【商品名】ADV TOP TUBE BAG
【税込価格】3,300円
【特徴】スマホや財布入れにちょうどいいトップチューブに取り付けるバッグ

 

第8位(↑)

【メーカー】ERGON
【商品名】BT
【税込価格】5,280~6,710円
【特徴】クッション性の高いバーテープ

 

 

第9位 (↓)

【メーカー】TIOGA
【商品名】Acentia FORTIS
【税込価格】4,180円
【特徴】ゲル入りのコンフォートサドル

 

第10位(↑)

【メーカー】Tubolito
【商品名】TUBO ROAD
【税込価格】5,720円
【特徴】超軽量TPUチューブ

 


 

|「スポーツサイクル運搬」がスタイル化?!

数年前からUBER Eatsの配達員がスポーツ自転車に荷台を装着している光景を目にするようになり、配達員以外のスポーツ自転車ユーザーにもカゴやキャリアを取り付けて使用するというスタイルが定着を見せ、WALDのカゴ・キャリアの売れ行きが好調でした。

ERGONのグリップやTIOGAのグリップなど長時間の街乗りの使用を快適にする製品も人気となっています。

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