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Yahoo!ニュースで元自転車競技選手の沖美穂さんの研究がトップ記事になっていました。

 

沖さんは女子ロードレースの選手第一人者で、三大会連続で五輪に出場、記事によると現在は伊豆の競輪学校で指導員として勤務する傍ら、順天堂大学大学院で自転車に関する研究をしているそうです。研究のテーマはなんと「股ズレ」。自身の経験を活かし、女性選手の深刻な実態を調査・研究し、修士論文にまとめたそうです。

 

「股ズレ」は股の内側などに生じる皮膚や粘膜の異常や障害で、レーサーパンツと呼ばれる専用ウエアや自転車のサドルとの摩擦などで起きる。腫れて痛みが出たり、ひどい時には陰部がただれたりする。選手が相談をためらうこともあり医師にもあまり知られておらず、国内では本格的な研究もされてこなかった。
(毎日新聞 3月5日)

 

スピードスケートから22歳で自転車競技に転向した沖さんは「股ズレ」に悩み婦人科を受診、男性医師から「こんなの見たことない」と驚かれショックを受けたそうです。論文ではガールズケイリンの選手100人を対象にアンケートを実施し、8割が「股ズレ」の悩みを抱えており、うち49人が再発を重ねるなど今まで明らかにされてこなかった実情を報告。背景には男性指導者への講習や選手教育の不足、そしてサドルにも問題があり障害を軽減する製品の開発をすべきだと提言されています。

医者にかかる程の「股ズレ」はないにしても、一般のサイクリストにも同じような悩みを抱えてる女性もいるのではないでしょうか。新製品の開発といっても、国内の自転車サドルの製造は加島サドル製作所の1社のみ。日本には高い技術力と研究開発力をもった企業が多くありますが新規参入企業は全くありません。私見ですが、この「股ズレ」問題は日本人の研究力と最先端の技術力を集結すれば解決できる問題だと思います。加島社がいくらものづくりに長けていても1社でできることは限られています。

論文はまだ一般には公開されていませんが、自転車業界に一石を投じる研究であり、これをきっかけに多くの企業が製品研究・製造に参入し、日本から世界を驚かせる製品が誕生して欲しいと思います。

 

誤解がないように付け加えますと、論文の出ているような「股ズレ」は食事も自転車の上でとるような1日数時間・十数日も続けてレーシングタイプの自転車に乗り続ける選手を対象にした調査です。一般のサイクリストは、サドル交換やポジション調整で改善しますので、ぜひご相談ください。

 

参考までに、女性向けサドルを紹介しておきます。

 

 

 これで股ズレ改善!女性向けサドル 5選

 

 

ergon saddle
【メーカー】ERGON
【商品名】SR Sport Gel (バーテープ付)
【本体価格】¥11,000+税
【特徴】サドル前方に圧力がかかりやすい女性の骨盤にあわせた設計

 

 

 

liv contact saddle
【メーカー】Liv
【商品名】CONTACT SL FORWARRD
【本体価格】¥10,000+税
【特徴】高反発・高弾性の自由に流動する粒子で圧力を分散

 

 

 

 

 

 

adept motive W
【メーカー】ADEPT
【商品名】MOTIVE W
【本体価格】¥4,800+税
【特徴】ショートノーズで着座位置が決まりやすくペダリングしやすい

 

 

 

 

dixna saddle
【メーカー】ディズナ
【商品名】アキレス レディース
【本体価格】¥3,800+税
【特徴】サドル中心部への圧迫を避けた女性専用設計

 

 

 

 

tioga undercover
【メーカー】TIOGA
【商品名】UNDERCOVER Hers
【本体価格】¥8,500+税
【特徴】衝撃が加わりやすい部分のパッドは厚めに設計