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今年はコロナの影響で街中からマスクがなくなり、消毒薬やうがい薬まで品薄となりました。ただパニックは一時的で増産体制が整い安定的に供給されるようになってきました。とはいっても、不確かな情報から、うがい薬やトイレットペーパーが買い占めにより完売状態になるなど漠然とした不安が残っています。

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約半世紀前の1973年10月末、大阪・豊中市の千里中央の大丸ピーコックにも、トイレットペーパーを求めて長蛇の列ができました。第4次中東戦争による情勢不安から石油製品の供給が制限されるといういわゆる「オイルショック」の渦中のこの出来事はメディアを通じて全国に報道され、各地で買い占め騒ぎが起こったそううです。

 

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私は北摂出身で子供の頃からこのピーコックで何度か買い物をしたことがありますが、ごくごく一般的なショッピングセンターで昭和史に刻まれるような大きな出来事が起こったようにはとても思えないろころです。

数年前、NHK「アナザーストーリー」で当時のことを再取材し、デマがなぜ起きたのかを検証していたので、その放送をもとに周辺をポタリングしてきました。

 

大丸ピーコックのある千里中央は、1960年代に開発された大型団地「千里ニュータウン」の中心です。大阪の北部の豊中・吹田市にまたがる広大な敷地で、サイクルショップ203のある大阪市内からだと自転車で1時間半くらいかかります。

danchi cycling

ニュータウンは1970年の大阪万博開催が決まり、高まる住宅需要をまかなうため、丘陵地帯を切り開き開発されました。したがって、傾斜が強い坂が多く、サイクリングには変速付きの自転車がおススメです。

senri cycle

千里ニュータウンのような公団住宅は高度経済成長期に各地に造られましたが、老朽化や住民の高齢化など問題が顕在化してきています。しかし、千里は建て替えなど新陳代謝が活性化して、人口が増加しているようです。

 

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NHK「アナザーストーリー」の取材班は、ピーコックで起こったトイレットペーパー騒動の発端は千里北町の市場での主婦たちの世間話に由来しているとしていました。

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「オイルショックの影響で冬には灯油がなくなる。そういえば、トイレットペーパーもなくなる」

1973年10月末、市場の八百屋にてひとりの主婦がトイレットペーパーがなくなると発言。団地のトイレは最新式で水洗化されていて、不安感からこの噂話は口伝え団地中に広がりをみせたそうです。

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10月24日この出来事を朝日新聞が記事にすると、この記事を翌朝放送の人気ラジオでパーソナリティが大きく扱い、26日朝には東町の「笹川薬局」はトイレットペーパーを求めて開店前から客が押し寄せ、開店するやいなや完売状態に。

sasakawa drug

周辺からトイレットペーパーがなくなり他府県まで買い求めに行く人が出てくる状況下で、大丸ピーコックは、特売用で700パックを仕入れていて、それを31日のチラシに掲載。

すると、開店前には陸橋いっぱいに200人が行列を成し、狂乱状態であっという間に完売したそうです。

11月2日、その模様を毎日新聞はじめ全国紙が取り上げ瞬く間に、混乱は全国に広がりを見せたそうです。

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senri cycling

コロナの影響で自転車の需要が高まり、本年夏から冬にかけて断続的に自転車や自転車部品も品薄状態となっています。そして、先行きの見えない不安感から、自転車業界内には不穏な噂も流れています。

今、ある自転車はもともとストックされていたパーツで組み立てたモノで、ギアやタイヤの製造が全く追いついていないため、このままだと春先には完成車(自転車)の供給が止まるのではないか

単なる噂だといいのですが、一部のメーカーでは生産の遅延や中止が発表されるなど怪しい兆候が出だしてきて、噂の現実味が増してきています。

いまのところまだ、1-3ヶ月待てば希望の商品が手に入るといった状況ですが、コロナ次第では今後は自転車の修理ができなくなるなど最悪のシナリオも考えられます。